ドリーム小説

到着



 全く人がいなくてはいつものように走り出した。あとどれくらいだろう、と思いながら走っていると、上から声が聞こえてきた。
「糞3兄弟合格〜〜〜」
「だから兄弟じゃ・・・」
「つうか何で俺ら合格してんだ??」
聞き覚えのある声がして、は途端に笑顔になった。
「この声・・・!!」
足取り軽く階段を駆け上ると、ドアが見えてそこから騒がし声が聞こえていた。は迷わずそのドアを開けて中へと入っていった。





―バァンッ―





 その場にいた全員が驚いてドアを見ると、見たことのない女子が立っていた。
「・・・えっと・・・?」
「君は?」
小早川と栗田が女子に声をかけたが、それに構わずその女子はある人物のもとへと駆け寄った。

「一輝ィ〜〜!!!!」

「おまっ・・・!?」

「は?何でお前が此処に?」

「てか、登ってきたのか!?」

 が十文字の名前を呼ぶと、驚いたように十文字・戸叶・黒木の順番で声をかけてきた。
「・・・あ!さん?」
「え?」
滅多に呼ばれない名前を呼ばれて振り向くと、そこには制服を着た小早川が居た。

「あ、セナ!!」

さんが何で此処に・・・?」

「あのね、一輝にこの氷美味しいから渡しに来たの!」

『はいっ!』と笑顔で十文字に氷が入った袋を渡した。それを戸惑いながらも受け取る十文字にまたが抱きついてきた。

「お前・・・この氷下から運んできたのか?」

「え?うん、ほら、一輝食べて食べて♪」

 が十文字に抱きつきながら話をしていると、後ろから銃器の音が聞こえた。
「ほほ〜ぅ。てめぇ、糞チビと同じクラスのだな?」
「・・・貴方は?」
銃を向けられて十文字にしがみ付き、睨みながらヒル魔を見ていた。

「それより、お前は此処までその氷を運んできたんだな?」

「?うん」

「で、氷も固形のものがあるな?」

「そうだよ!ほら、一輝も食べてるし!」

 ビシッと指を差すと十文字達がが運んだ氷をに抱きつかれながらも食べていた。




















「・・・じゃあ合格な」

「・・・はぇ?」






















 何が合格なのか分からず、は変な声を出した。

「それはハァハァ3兄弟の『はぁ』みたいなもんか?」

「??」

「ヒル魔、何が合格なの??」

 栗田が首を傾げながら聞いてきた。すると、ケケッと笑ってを指差した。





「てめぇは今日からアメフト部のマネージャーだ!!」

「は?」

「はぁ!?」

「はぁああぁぁ!!?」

「ヒル魔さん!?」

「驚きMAX
――――!!」

「ちょ・・・ヒル魔!?」

「はぇえぇぇ!?」

「Ya
――――――Ha―――――!!」

 そうヒル魔が笑った瞬間。










「もう下、誰もいないよ。みんな帰っちゃったみたい」
姉崎がエレベーターからやって来た。ヒル魔は、それを聞いて椅子から立ち上がった。
「引き上げだな」
「え
――――!?もうちょっと・・・」
栗田がヒル魔を止めようと言ってきたが、ヒル魔はそのまま帰り支度を止めない。
「氷の量多くすりゃいつかは上がれたのにな」
雷門がそう言うと、ヒル魔が話始めた。
「それを見るテストだ。辞めねぇで続ける根性さえ・・・」















―べしゃあ―





 ヒル魔が話をしていると、突然水が零れる音がして全員が振り向いた。すると、そこには一人の男子が倒れていた。
「ぅわ、大丈夫!?」
が驚いて駆け寄ると、その男子は疲れてるらしく身体に力が入っていないのが分かった。
「今、氷か水とって来る!」
とにかく男子に水分を与えようとが氷を取りに向かった。
「なんだこりゃ、全部溶けてんじゃねーか」
ヒル魔の声を聞いては思わず栗田がバケツに入れている水を見た。本当にそれは水だけだった。確か、このテストのルールは氷を此処まで運んでくるということ。この男子は不合格かな?とが思っていたら、ヒル魔がカキ氷機の中から氷を出してバケツの中に入れた。

「!・・・」

「お、一粒だけ残ってんぞ」

 ヒル魔がもとから氷があったと言うように言った。すると、小早川や栗田が嬉しそうに笑顔になった。





「糞ハゲ、合格!!」















 しばらくして、最後に合格した男子・雪光学が落ち着いてから東京タワーを降りた。その時、がヒル魔を呼び止めた。

「・・・っヒル魔、先輩?」

「?」

 ヒル魔が立ち止まると、が嬉しそうな顔でヒル魔を見上げた。

「あの雪光先輩が登ってきたとき、もう氷はなかったはず・・・けど、バケツの中に氷を入れたのって・・・」

「知るか。てか、お前ももう部員だからな。明日からちゃんと働けよ?」

「・・・わかりました!」

 は何だか先程のヒル魔の行動が嬉しくてニコニコしていた。それを不思議そうにヒル魔が睨んでいると、十文字がを呼んできた。

「おい、!さっさと帰るぞ!」

「あ、一輝♪それじゃあ、ヒル魔先輩!また明日!!」

 ペコッとお辞儀をしてが十文字のところへ駆け寄った。ヒル魔はそれを最後まで見送って密かに笑っていた。










明日からの練習が楽しめそうだ



















あとがき
 はいっ!!
入部編終了です♪(ぇ、そんな名前だったの?)
                                  2006.03.24


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