ドリーム小説

錬金術 ―Vol.1―



 夕方、は仕事を済ませて帰る準備をしていた。
―ゴーンゴーン・・・―
時計は五時を指していた。
「あ、そろそろ行かねぇと・・・」
煙草を吸いながら寛いでいたハボックが急に片づけを始めたりと活動を始めた。はそんなハボックが気になって近づいた。
「ハボック?何かあるの・・・あ、もしかしてデート?」
の言葉に少し固まったハボック。










「(いや、がいるのにそんなこと出来ないだろう。それに、もしそうだとしても俺はこんな早くに誘わないしな)」










「あ、図星?」
悪戯っぽく笑うを『可愛いなぁvv』と思いながらも誤解を解かなければ口説くにも口説けないので慌てて訂正した。
「ち・・・違う違う!!ほら、も前会った事あるだろ?エド!」
「え?あぁ『鋼の錬金術師』の・・・で、それがどうしたの?」
「そいつを迎えに行くんだよ」
ハボックは煙草を銜えなおして鞄を整頓していた。
「エド、最近見てないと思ったけど・・・何処かに行ってるの?」
「あぁ、知ってるか?『綴命の錬金術師』のショウ・タッカー氏」
「確か・・・人語を話す合成獣の錬金術に成功した人・・・だよね?何、この近くにいるの?」
は錬金術のことになると熱心になる。ハボックは時間がないが、が相手だからいいだろう、と話を続けた。
「そ。で、エドがそのタッカー氏のところで錬金術の勉強をしてるんだ」
「人語を・・・ねぇ」
何かを思ったは小さな声でそう言った。急いでいるハボックには聞こえなかったらしいが。
「・・・やべっ!そろそろ行くわ。またな、
笑顔での頭を撫でる。も笑顔で『うん、またね』と答えた。少し浮かれたハボックは足取り早くエドを迎えに行った。はそれを見送ってから自分も帰ろうとした。





―人語を話す合成獣の錬金術―






ハボックのその言葉が気になった。何だろう・・・なんだか胸騒ぎがする。嫌な予感がしたが、それが何なのか分からないので気のせいだ、と無理矢理片付けた。




















 数日、ハボックは同じことを繰り返していた。そんなある日、いつもと違った感じのロイがハボックに話しかけていた。
「ハボック」
「何スか?」
「今日もタッカー氏のところに行くのだったら『もうすぐ査定の日です。お忘れなく』と伝えてくれないか」
「分かりましたー」
そんな会話を聞いては査定があることをすっかり忘れていた。
「あ・・・私も査定の日近いんだった・・・」
ポツリと呟いたのだが、近くにいたロイには聞こえていたらしい。ロイはの方に向き直って笑顔で言った。
「流石の君も忘れることがあるんだな」
「当たり前でしょ。私だって人間なんだから・・・それよりも、これからレポート書かなきゃ・・・」
「査定ってそんなに大変なんですか?」
聞いてきたのはフュリー曹長。普段あまり話をしないので話しかけてくれることがうれしかったは身体ごとフュリーに向けて話をした。
「んー・・・まぁ、実技と筆記があるけどね。私は基本的に筆記で通してる」
「だが、筆記よりも実技の方がにとっては楽なのではないか?」
ロイが横から話に入ってきた。フュリーは『そうなんですか?』という顔をしながらの方を向いた。はフュリーにあはは、と乾いた笑いを向け、その直後にロイを睨んだ。
「ロイ・・・余計なことは言わないでよ」
その睨みよほど怖かったのか、ロイは一歩後ずさった。
「さ・・・さて・・・私もあと少しで仕事が終わりそうだから・・・」
言い訳染みた言葉を残してその場を去った。は溜息を付きながらフュリーに視線を送った。
「・・・ま、筆記の方が体力使わなくて済むからいいの♪」
最上級とも言える笑顔を向けたため、フュリーはそのまま赤面状態で固まってしまった。そんなフュリーをクスクス笑いながら後にした。
「(けど・・・私そこまで気にしてたのかな・・・)」
気にしてたことは勿論、ショウ・タッカーのことだ。その人が研究しているものがどうしても引っかかる。何故だ。しかも、それがエドと関わっていると聞いたら更に・・・一体自分は何に怯えているのだ?思考を巡らしても何も分からない。とにかく・・・。










「エド・・・アル・・・無事ならいいけど・・・」










 この二人がこの胸騒ぎに関わっていることは間違いないのだ。ただただ、は二人の無事を信じるしかなかった。




















あとがき
 はい…何だかもう自分一杯一杯らしいです(涙)
もうこれは、原作のものと平衡状態で進んでますね…。
オレ、ショウ・タッカー氏の話、結構好きなんですよ…♪

これからまだまだ続きます(笑)


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