ドリーム小説

創る者・壊す者 ―Vol.2―



 「急いで!時間がないぞ!!」
は、憲兵に指示を出していた。それは、勿論エド達を捜す為。
「あなた達は検問強化。そっちはロイ達のところ。そう、時計台のある大通りへ!他は私と共にスカーを捜す。わかった?」
「「はっ!!」」
指示が終わると、それぞれが持ち場へ向かった。それを見届けてから達も外へ出た。











 出口のドアの前まで来て後から呼び止められた。
「何、ロイ?私は急ぎたいんだけど?」
「君は・・・スカーを追うのか?」
「そうよ。今までも沢山の被害が出てる上に今度は東部に来てタッカー氏を。そして、今はエドが狙われてるかも・・・」
「それは君だって同じだ!!」
少し早口で喋るにロイは怒鳴った。ヒューズ達は問いの後ろから驚いた顔をしていた。怒鳴られたもそれに驚き口を閉ざした。
「・・・、君はここで・・・」
「な・・・嫌!私も外へ行って」
「駄目だ!私が許さない!!」
「何で貴方がそんなことを言うの!?」
「大佐命令だ」
その言葉にムッとしたはちゃんとロイと向き合って口を開いた。










「ロイ・マスタング大佐・・・私が・ファミリア大将と知ってのことか?」
突然、の纏う雰囲気が変わった。これは『大将』としてのだ。
「・・・貴方に私を止める権利はない。大佐命令?・・・私を引き止めるな」
「な・・・」






























―大将命令だ―
































 はそう言って出て行った。残されたロイは立ち尽くしていた。そんな様子を見ていたヒューズはロイの横にやってきた。
「ロイ・・・」
「私は・・・本当にまだ弱いのだな・・・」
寂しそうな顔で独り言のような小さな声で呟いた。
「ヒューズ・・・私は昔言ったな?『上へ行く』と。そして、今私は上へ向かっている」
「あぁ」
「しかし・・・私はまだ『大佐』なのだ」
じぶんが
欲しがっていた地位をは持っている。そして、自分がやりたいようにやり、年上のロイにまで命令をしている。
「私はまだ・・・弱いんだな・・・」
「ロイ・・・っ・・・」
ヒューズはロイに声をかけようとして止めた。今の彼にはきっと自分の言葉が届かないと思ったから。
・・・私は・・・」















―まだ君を守ってやれないのか?―

















 そう思うと、胸の奥が熱く、痛くなった。その痛みを耐えるように胸を掴んだ。






























 は『大将』でロイは『大佐』・・・この差は大きい。に命令できるのはと同じくらいかそれ以上の地位を持っている者だけ。そう思うとロイは大総統に強い嫉妬に似た感情が湧きあがってきた。それは、唯一の上にいてを確実に守れる場所だから・・・。
「・・・ヒューズ。私達も大通りへ行くぞ」
いつもの自分でいようと頑張るロイ。そんな思いがヒューズにも伝わったのだろう・・・そのままいつものテンションで答えた。
「俺もかよ?」
「当たり前だ」
「一般人なのに・・・」
「立派な軍人だろう」
ロイは駄々をこねるヒューズを引きずって外に出た。すると、車にはすでにホークアイが待機していた。
「大佐」
「あぁ、わかっている。急ごう」
ロイは車に乗り、大通りへ向かった。






























 大体みんな配置に付いたと連絡が来た。と憲兵二人はスカーを捜していた。
「あの・・・ファミリア大将」
「『大将』で呼ばないで」
「・・・さん?」
「何?」
「もし、本当にスカーに遭遇したらどうなさるんですか?」
「そりゃ勿論捕まえる」
憲兵の質問にあっさり答えると、二人は不安そうな顔をしていた。それを見てはそういうことか、と理解した。










「貴方達は大丈夫」
「「え?」」












 何を確信してそう言っているのかわからない憲兵は間の抜けた声を出してしまった。
「私が何とかして貴方達を逃がすから安心して?」
いつもの上司は『何を怯えている!軍人だろうが!』と怒鳴る人が多い。だが、はそんな人達とは違っていた。憲兵・・・しかも、軍曹という低い地位の人間をそんな風に扱う。とにかく、は自分以外の人にはとても優しい。なるべく無理をさせず、嫌なもの、危険なものには自分一人で片付けようとしてみんなを守っている。憲兵達は、そういうだから信頼を抱き、のために仕事も頑張っているのだ。此処にいる二人も例外ではない。は自分達を逃がすと言っていたが、自分達は絶対を守ると心に決めていた。
さん・・・」
「今度は何?」
「俺達よりもご自身をお守りください」
「・・・何で?」
は思わぬ言葉を聞いて足を止めてしまった。
「俺達は、さんの荷物になるためにここにいるんじゃないんです」
さんをお守りするために此処にいるのです!」
「貴方達・・・」
感動なのか何だか申し訳ないのか複雑な気持ちになっていた。しかし、自分を守ると言ってくれた二人の強い意志に負けそうだと少し笑った。それを見て憲兵の二人は少し不思議に思って。
「あの・・・何か変なこと言いましたか??」
「あぁ、ごめんごめん。何でも無いよ。けどね・・・私が貴方達を逃がすって言ったのはもし私が大変なことになったとき、誰か助けを呼んで欲しいからなの。ほら、人数は多いほうがいいじゃない?だから、貴方達はちゃんと私を守ってることになるから安心して?」
はそう言ってまたスカーを捜す為に歩き始めた。後ろで憲兵二人が顔を合わせて・・・。





「何だか・・・」
「上手く言い包められた??」





 そう呟いていたが、の姿が小さくなっていくので慌てて追いかけた。暫く歩いているが、建物が多いためなかなか見つからない。それに、今は雨も降っている。足場も悪いため、余計に時間を使ってしまっている。これだけ捜していないとなるともうこの辺りには・・・と不安がっていたその時。















―ドンッ―















 一発の銃声が聞こえた。それに気付いた達は足を止めて顔を見合わせた。
「今のは銃声・・・」
「ということは!」
さん、銃声はこっちからです!!」
一人の憲兵がその音を聞き分けてに道案内をする。近いとわかって道を行く速度は速いものになった。その現場に近づくにつれ、銃声や人の声、それに爆音や建物の崩れる音・・・そうとう被害は大きいと見られる。これは早くしないといけない。


























「イシュヴァールの民か・・・!!」



























 ロイの声が聞こえた。その単語には否応無しに嫌な記憶を思い出させる。それは、沢山の人を殺め、沢山のモノを壊した・・・あの戦場。イシュヴァール殲滅戦だ。まだこんなにも鮮明に記憶に残っている。










さん!!!」










 と一緒にいた憲兵の声が聞こえた。驚いて振り向こうとしたが、突然身体が浮いた感じがした。
「え・・・!?」
その時、の視界に入ってきたのは、自分を心配そうに見て何かを叫んでいる憲兵二人とコンクリートの欠片・・・それにガラガラと五月蝿く響く音。少しして自分がどんな状況に陥ってしまったのか理解した。

























自分は・・・何処かへ落ちているのだ































あとがき
 …えーっと…あれ?
オレもっとちゃんとしたの書きたかったのに…。
やっぱり学校で書くと駄目だね…ι
自宅じゃなきゃ…ねぇ?
というわけで、何だかワケのわからないまま終了になってしまいましたι
こ…乞うご期待??
                                  2004.09.22


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