ドリーム小説

話してる間は





何も聞かないで?





私は





ただ聞いてほしいだけだから












過去 ―Vol.1―













 が寝て何時間かが経ったとき、誰かに起こされては目を覚ました。
「あ、起きた?」
「・・・シーゼ・・・さん?」
「起こしちゃってごめんね?でも、そろそろ何か食べないと栄養が摂れないからね」
そう言っての前に栄養の摂りやすいモノを用意してくれたらしく、その料理の香りだけでの食欲を沸き立たせた。
「さ、食べて?」
「でも・・・いいんですか?」
「あはは、そんなこと気にしてたら駄目だよ?今は君の身体が回復することだけを考えなきゃね」
「・・・ありがとうございます、シーゼさん・・・」
「それと、俺のことは『アラン』でいいから」
の頭を撫でながら笑顔でそう言うアランの傍はとても暖かくて顔が綻んでしまった。





「あ、君笑うと可愛いね」

「っ///;」

「うん、その方が歳相応って感じがして俺も接しやすいよ」






 何かを納得したような言い方をしてアランは立ち上がった。
「ぁ・・・」
「ん?」
「・・・何でもありません・・・」
本当に何でもなかった。けど、アランが何処かへ行ってしまうのが寂しく思ったような気がしたのだ。それを悟ったかのようにアランはもう一度椅子に座っての顔を覗き込んだ。



「何も遠慮しなくていいよ?それに、君はまだ子供だ。俺と話すのに敬語なんて使わなくてもいいんだから。もっとリラックスして俺と話して?」



 どうして此処まで優しくしてくれるのかわからなかったが、今はアランに頼るしかなかった。いや、もしかしたら自分から望んでアランを頼りたいと思ったのかもしれないが・・・は俯いた視線をアランに向けて言った。

























「さ・・・寂しいから・・・何処にも行かないで・・・?」





「うん、よく言えました!いくらでも傍に居てあげるから安心して」



























 嬉しそうな笑顔をに向けてアランはの頭を撫でた。その手が暖かくては無意識のうちに涙が出てきた。それを見たアランは少し動揺をしてしまった。
「ぇ、え??何処か痛いのかな?」
「ち、違います・・・その・・・嬉しいのに、涙が止まらなくて・・・」
一生懸命話をしては目をゴシゴシと拭いていた。アランはの手を取って微笑んだ。
「そんなに擦ったら折角の綺麗な顔が台無しだ。必死になって涙を拭かなくていいんだから。涙が出ちゃうときは出るだけだしちゃいな?そうすれば後が楽だからね」
今度はを抱きしめて宥めてくれた。は人のぬくもりを久しぶりに感じた気がしてまた涙が溢れた。けど、その涙はその人への感謝の気持ちも込められているので拭かずに流し続けた。




















 何十分かたった頃、は重くなった瞼を必死に開けていた。
「あはは・・・よく泣いたね。今冷たいタオル持ってくるから」
「・・・うん、また戻ってきてくれるなら待ってる・・・」
「すぐに戻るからね」
笑顔で言ったアランは、ドアから出てすぐに走り出したらしい。激しい足音の中でいくつか物が落ちる音がした。は音が鳴るたびにビクッとしていたが、アランの帰りを待つためにドアを見続けていた。すると、シーンと静かになったドアの向こうからノックする音が聞こえた。が返事をすると、少し怪我をしているアランの姿があった。
「だ・・・大丈夫・・・?」
「あぁ、平気平気;君が頑張って待っててくれてる思ったら俺も頑張んないと、って思ってね。あ、ほら、コレを目に当ててね?」
アランは苦笑しながらの目に冷たいタオルを当てた。冷たいタオルが気持ちよくては自分で抑えようとアランの手からタオルを受け取る。










「ありがとう・・・アラン」





「煤`〜〜///!!君可愛い〜!!」





「///!!?」










 アランはが微笑みながらお礼を言って・・・しかも名前を呼ぶという行動が嬉しくて可愛くてを抱きしめてしまった。その行動に驚いたは声も出ずに驚く。










「そうだ!君の名前どうしようか?」

「私の・・・名前?」

「『君』のままじゃ呼びづらいし・・・なんて呼ばれたい?」

「・・・アランが呼びやすいのでいい・・・」

「そっかー・・・んーっと・・・」

「(悩まれちゃった・・・;)」

「じゃあ君は!」

・・・?」

「そ!君の名前はだ!!」






















何も分からない私にとって





その名前は





特別なモノに感じた





















あとがき
 はい、ヒロインさんの名前はアランさんが付けてくださったんですね♪
でも、子供の頃に笑ったヒロインさんの顔…
オレじゃあイメージできないです(笑)
                                       2005.03.30


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