私が犯した罪を
全部聞いて?
そして
私を拒絶してほしいの・・・
過去 ―Vol.5―
ソラリスが動かなくなって、とアランはすぐに逃げようと家を飛び出した。飛び出した、とは言っても・・・アランはソラリスから受けた傷が痛むのか、の支えがないと歩けないほどだった。自分の何倍も大きいアランを支えるのはにとってかなりきついものがあった。そして、この日は最悪なことに雨が降っていて視界も悪い。
「・・・もういいから・・・」
「駄目!!アラン、怪我してるからお医者さんのところに連れて行かなきゃ!!」
アランを気遣うの姿を見ながらアランは微笑んだ。
「ありがとうな・・・」
「アラン・・・?どうしたの?」
「お前が俺のところに来てから少ししか時間が経っていないけど・・・俺にとって今まで生きてきた中で一番幸せな時間だったよ」
「アラン?」
「それに、俺は一人暮らしで・・・家の中が寒かったのに、が来てくれて暖かくなった・・・すごく居心地のいい場所になったんだ」
「アラン!」
「だから、これからも強く生きるんだよ?」
「アラン!!そんなもう会えないみたいな言い方しないでよぉ・・・」
はアランの話を聞いて急に胸騒ぎがして今にも泣き出しそうな声を出してしまう。そんなの頭をそっと撫でてアランは微笑む。
「そうだな・・・これからもは俺と一緒だもんな」
「うん!」
一生懸命歩いていたが、雨の所為もあってアランの様子が変わってきていた。街に行く途中にある坂を上る前にとアランは雨宿りのできるほど大きな木の下で休むことにした。
「・・・っ・・・」
「平気?アラン・・・」
「あぁ、俺は平気だ」
いつもの笑顔を向けているつもりだったが、の目には無理して笑うアランの姿が見えた。は余計に心配になり、不安の所為か涙を零してしまった。
「・・・泣かないでよ」
「だってぇ・・・」
「ほら、お前が泣いてるから空も泣いちゃってるじゃないか」
「ぇ・・・?」
アランが空を見ながら言うのを見て、も同じように空を見た。本当に空が泣いているように雫が降ってきていた。
「・・・?」
空を見ていると、視界の隅に何かが動いたような気がしてその方向に振り向いたとき・・・
―ヒュッ―
突然黒い槍みたいなものが二人を狙って飛んできた。アランよりも先に気付いたは、アランが当たらないようにアランに飛びついてその攻撃をかわす。
「あら、随分と素早いのね」
「・・・ソラリスさん!?」
驚いた。先ほどアランの錬成によって死んだはずのソラリスが・・・の目の前でまた佇んでいたのだ。
「言ってなかったかしら?私、いくら殺してもそう簡単には死なないの・・・もっとも、一定の量死んじゃったら私も死ぬんだけどね」
楽しそうに言いながらとアランに近づいた。がアランを守ろうと前に出ようとしたとき、それよりも先にアランがの前にやって来た。
「アランッ・・・」
「は下がってろ。危ないぞ」
「でも、アランは怪我してて・・・」
「いいから!!」
いつもは滅多に叫ばないアランの荒げている声に驚いては黙ってしまう。
「随分とその子が大事なのね?」
「そりゃあな・・・俺の大事な娘だ」
「そうなの?」
いいことを思いついたようにソラリスは笑い、一瞬視線をに向けた。その行動を見たアランはすぐに錬成陣の書かれた布を取り出した。
―ガッ―
「何をしているの?」
「っあああぁぁぁあ!!」
「アラン!!」
錬成しようとした瞬間、ソラリスが先ほど攻撃をしてきた槍をアランの右腕に突き刺した。はアランの心配をした。しかし、その直後・・・。
「ソラリス・・・さん、その指・・・!?」
「そうよ?私の指が武器なの」
アランの腕に突き刺したままソラリスはそう答える。の頭の中はパニック状態。アランが血だらけで槍が右腕を貫通して後ろの木に張り付けられ、ソラリスの指はその腕を貫通している槍で・・・は、ソラリスも錬金術を使っているのか、そうでないのか考えてしまった。
「・・・その様子だと、私のコレは錬金術かどうか考えてるのね?」
「錬金術なの?」
「違うわ。これは私の能力。そして・・・私は錬金術を使えないわ」
「?どういう・・・?」
そう聞くと、ソラリスは微笑み、を真っ直ぐ見る。
「私は・・・ホムンクルスよ」
これは夢?
悪夢?
信じられない
信じたくない・・・
あとがき
やっと正体が見えてきた!
てか、分かった!!!(あはは)
まだまだ続く…;
2005.04.06
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