これでわかった?
私の過去に何があったのか
私の錬成の秘密
そして
どれだけ醜い存在かを
過去 ―Vol.9―
「そして、次に鏡を見たときには・・・こんな色の目をしていたの・・・」
一通り話を終えたは一息ついてロイを見た。
「これが・・・私の過去・・・そして、罪」
「・・・」
今まで黙って話を聞いてくれたロイは、の手を握り締めた。その行動に驚いてはロイを見た。
「ロイ・・・?」
「、話してくれてありがとう」
は、お礼を言われて思った。これでロイは自分から離れていくんだろう、と。ロイが言うと思われる『さようなら』という言葉を待っていた。少しして、ロイの口が動いた。
「君に少し近づけた気がしたんだ」
思っていたことと逆のことを言われては言葉が見つからなかった。目を丸くしてロイを見ていると、ロイが苦笑をしてを見た。
「何をそんなに驚いているんだい?」
「だって・・・こんな話を聞いて・・・気持ち悪くないの?怖くないの?き・・・穢く・・・醜く思わないの・・・?」
いざ、言葉にしようとすると怖くて躊躇いがちにロイに聞いた。の手が震えていると気付くと、ロイはを抱き寄せた。
「・・・人は誰もが完璧じゃないんだ。必ず失敗はするし、穢い部分もある。それは私にも言えることだ」
「ロイ・・・?」
「その過去は消し去ることは出来ない。けど、今はどうだ?は軍人になって、みんなを守っている。本当に穢くて醜い者はそんなことをしない」
ロイはの頭を撫でながら抱き締める力を強めた。そのぬくもりがアランのものに似ていては無意識のうちにロイの軍服を握り締めていた。
「私はもっと君のことが知りたい・・・そして、君を支えていきたいんだ」
「ロイ・・・」
「だから、これからも側に居てくれないか?アランさんの為にも、君は生きなくてはな」
「アランの・・・為に?」
「そう、君はアランさんが命を張って守られたんだ。君に生きていて欲しいからだ。、そんなアランさんの気持ちを無駄にするのかね?」
はそう聞かれて涙が出そうになったのを耐えるようにロイの胸に擦り寄って首を振った。
「だったら・・・これから一生懸命、前を見て生きるんだ。アランさんを・・・悲しませるような生き方をしてはいんだ」
「ロイ」
「が前を見て生きていけるように私が側にいよう・・・」
「ッ!」
「・・・私に話してくれてありがとう・・・」
「・・・っふ・・・ロイ・・・ッ」
は、ロイの言葉が何故か心に響いて今まで止まっていた心が動き出したような感覚に襲われた。その所為で色々なモノが涙と共に溢れてきた。ロイはを抱き締めたままその涙を受け止めていた。はその優しさに安堵感を覚え、ロイの背中に腕を回して涙を流した。
何時間かが経った頃、は泣きつかれてロイの腕の中で眠っていた。ロイは、そんなをベッドに寝かせて安静の状態にした。
「見た目は大人っぽくてもまだ18歳なんだな」
の寝顔を見て何だか安心したように微笑んだ。が起きるまでロイはの手を握りながらずっと側に居たのだ。
ありがとう
ロイのおかげで
アランに対しての懺悔ができた
今までこんな人居なかった
あとがき
わ―――――――!!
やっと『過去編』終了!
みなさま、長々とお付き合いありがとうございました!!
今までが暗かったので、次からは明るくしたいなー…なんて思ってます
(現実になるか不明です)
2005.04.06
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