ドリーム小説
動き出す『ココロ』 ―Vol.1―
の目に暖かい光が当たり、ゆっくりと目が覚める。
「ん・・・?」
朝か、と思った後、目を擦ろうと手を挙げようとしたら動かない。疑問に思ったはその手に視線を向けると。
「んなっ・・・ロイ!?」
隣の椅子でのベッドにうつ伏せになりながら寝ているロイがいた。あろうことか、の手を握っていて離せそうになかった。規則的な寝息と共に鳥のさえずりが聞こえてきている。なんとも平和な朝なのだろうか。は自分に起こったことを思い返していた。
「私・・・此処に来てまだ少ししか経ってないんだよね・・・」
久しぶりにロイと会って東方司令部の人たちと仲良くなって、スカーと戦って・・・そして・・・。
『の存在の証明は俺だけで十分じゃないか!!』
思わぬ人物との再会・・・けど、本当にあのまま自分が本気を出してエンヴィーを殺そうとしたら・・・周りの人もみんな死んでいたかもしれない。は今にして少しゾッとした。もし、自分がエンヴィーと同じように人殺しになってしまったら・・・。
『ロイの側に居られない・・・』
「・・・なんでロイのことが出てくるの?」
考えていて無意識にロイの名前が出たことにハッとした。人殺しはエンヴィーと同じになってしまうので嫌だと思っていたんじゃないのか?でも、嫌ならどうして嫌なのだろうか・・・ただ人の道を外れたくない?それだけじゃない。は軍人で戦争にも出たことがある。だから人の道なんてもう外れているのだ。今更気にするようなことではない。だったら・・・。
「・・・・・・?」
もう一つの考えを出そうとしたら名前を呼ばれた。驚いて振り向くと、そこには起きたばかりのロイがいた。
「起きていたのか・・・」
「・・・おはよう。本当に寝てるときは童顔だよね」
「大きなお世話だ」
朝の挨拶の代わりにこんなやり取り。はホッとしていた。過去のことを話してもロイとこうして一緒に話をしたり一緒に居られることに。
「そうだ、の怪我はどのくらいで治るんだ?」
「確か・・・もう明日には退院できるよ」
「それはよかった」
安心したように言うロイを何故か直視できなかったは顔を逸らした。
「それより、ロイも仕事があるでしょう?」
「いや、私の仕事はもう終わらせてある。というか・・・今日と明日は仕事がないんだ」
ロイの言葉に驚いては何で休みかを聞いた。すると、楽しそうにロイが答える。
「実は、明日イーストシティの小さな祭りがあるんだ」
「祭り?」
「そう、体力に自信がある、そして、錬金術も使える人なら誰でも参加できる祭りだ。お互いの実力を競い合って優勝者を決めるという祭りだ」
「へぇ・・・そんなの知らなかった」
「錬金術師が相手っていう条件があるからな」
「・・・それにロイは出るの?」
「まぁな・・・国家錬金術師として・・・そして、大佐という地位の為に出て賞金を手に入れる。そうすればまた色々と出来るからな」
一体何をするんだ、と思いながらは『ふーん』と話を聞いた。
「それに、色々な錬金術を見られていい勉強になるしな。気分転換にもいい」
気分転換・・・?
「・・・ロイ」
「何だね?」
「それ、私も出ていい?」
「何を言ってるんだ!?まだ本調子じゃ・・・」
「気分転換になるんでしょ?それに、祭りで本気出さないから平気。ね、私も出ていい?」
はなんとなく興味を持ってロイに聞いた。すると、ロイは何か思いついたようにに微笑んだ。
「いいだろう」
「やった・・・」
「ただし」
「?」
ロイはの肩を軽く叩いてニッコリとした。
「私とペアだぞ」
「ペア?」
「これは二人一組のペアだからな。君となら優勝間違いなしだよ」
「えぇ!?」
「詳しいことは当日でいいだろう。明日、此処に迎えに来るから待ってなさい」
「ちょっと!」
「じゃあ、私は明日のために今日はもう休むとしよう。、寂しくなったら私に連絡をしなさい」
「寂しくならないし!って、ちょっとロイ!!」
「明日が楽しみだな」
上機嫌でロイはの病室を後にした。は呆然と見送るしか出来なかった。
「・・・ペア?」
団体行動が苦手なはロイと組むと聞いて少し嫌になっていた。けど、ロイとなら悪くないと思う気持ちもあったのだ。は何故かロイが居なくなった椅子を見つめながら明日のことを考えて今日一日はゆっくりしようとベッドに横になった。
あとがき
はい、新しいお話しです♪
これから驚き(?)の展開にしていこうかと…;
2005.07.28
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