ドリーム小説

動き出すココロ ―Vol.5―



 「何だ・・・このお題は・・・」
「ふざけてる・・・」
ロイの言葉に続いてがそう呟いた。それと同時に紙を握りつぶし、ロイに投げた。





・・・」

「・・・じゃんか・・・」

「何だ?」

「ロイなんかに愛がるわけないじゃんか!!」

「何だと!?」

「というか、ロイに愛なんてない!」

「それは酷いではないか!」


「それに、ロイは・・・」

「まだあるのか・・・?」

「童顔じゃないか!」

「蝿齡ヤ関係ないだろう!!」





 そんなことを叫びながらその場に座り込む。
「あー・・・それより、どうしようか・・・」
「どうするも何も・・・やるしかないだろう」
「でも、愛って何さ」
が少し不機嫌そうにロイに聞いた。










「愛か?愛とは、この世で一番綺麗なものだ。物への愛、友人への愛、動物への愛・・・そして、大事にする人への愛。それらは全てのものを優しき心にするという・・・」





「そんな御託はいいの」










 ロイが酔いしれながら語るとがズバッと一刀両断した。それにもめげずにロイはに話した。
「いいかい、とにかく、目に見えないものだからこそ尊いもので・・・」
「私は目に見えるものしか信じない。だから・・・愛とかそういうのも、信じないの」
・・・?」
少し様子が変わったを心配してロイは名前を呼ぶが、次の瞬間にはいつものになっていた。
「どうする?やっぱり愛だから人かな?それとも動物と人間?」
うーん、と悩みながらは自分の手を見る。


「じゃあ、こういうのはどうだ?」

「何?」

「私との・・・」

「はい、却下」

「泊ヲ答だと!?」

「もう!真面目に考えてよ!」

 そう怒られてロイは仕方なくと一緒に考える。



















 考え始めて一時間弱。結局は何も浮かんでこなかった二人はため息を付くばかり。

「ロイ〜・・・どうしよう」

「そう言われてもなぁ・・・私の意見は全て却下だろう?」

「だって、ロイのは全部R指定じゃないの!」

「堂々と女性がそういうことを言うな!」

「男女差別反対!!」


 これ以上時間を無駄にするわけにはいかないと思い、黙る。そうしていると、何処からか放送が入った。
『只今、一組の選手が作品を完成させました!!皆様も頑張ってくださいね!!』
放送が切れると共に、とロイは立ち上がった。
「こうしてても仕方ない・・・とにかく、恋人同士を・・・」
そう言うと、とロイが纏う空気が変わった。それは、周りの空気が変わった所為である。















「ロイ・・・」
「わかっている。これは・・・」
ロイが周りの気配の正体を言おうとしたら、その前に建物が赤い光を放ち、崩れ始めた。二人は素早く建物の欠片から逃れるように離れた。振り返って凄まじい砂埃の中から見える人影を見る。そこには意外な人物が立っていた。
「お前は・・・やはりそうだったか!」
「・・・焔の錬金術師と幻獣の錬金術師・・・」
「スカー!!」
が名前を言った途端、スカーがロイ目掛けて近づいてきた。それを見て、は急いで錬成をしようとした・・・が。
「錬成の暇など与えぬ!」
「っ!?」
錬成の為にキーホルダーに手をかけた瞬間、地面の石がスカーによって破壊され、その勢いで目掛けて石が飛んできた。当たる寸前のところでは避けたが、すぐに次の石が飛んでくる。
!」
「ロイはスカーから目を離さないで!!」
そうは言ったものの、こんな隙がないのではは錬成が出来ない上に、スカーに近づくことも出来ない。何か手を打たなければ・・・と考えている暇もあまりなかった。その間、ロイはスカーに焔を錬成したが、砂埃と石であまり見えないのであっさりとスカーにかわされて間合いを狭められる。


「言ったはずだ・・・」

「!?」

「我は貴様ら錬金術師を・・・葬ると!!」


 スカーが叫んだ瞬間、ロイは足場の石に足を取られ、隙が出来てしまった。勿論、そんな隙を逃すはずもなくスカーはロイの腕を掴んだ。
「しまっ・・・!!」
「ロイ!!」
はその光景が見えてロイの名前を呼ぶ。

























駄目!

嫌だ!!

ロイが怪我をする

ロイが傷付く

そんなの・・・





絶対に嫌!!



























 はそう心の中で叫び、飛んでくる石に構わずロイを助けようとした。顔に石が当たって痛い。腕に石が当たって血が流れる。けど、そんなことよりも・・・ロイのことが心配で心が痛い。





「もう貴様の腕は・・・」

「っ駄目
――――!!」





 間に合わないと思い、叫んだ瞬間。





―ズガァン!!―


 すぐ近くで爆発に似た音が聞こえた。が目の前を見ると、そこには大きな突起がスカーがいた場所に何本も突き出ていた。その場にいたスカーはロイから離れ、様子を見ている。何が起こったのかわからない達が黙っていると、誰かの足音が聞こえた。





さん、マスタング大佐!!ご無事ですか!?」





 この聞きなれた声は・・・はそう思って振り向くと、錬成をしたんだと思われる茶髪の男を見つけた。










「・・・キューザ・アキスト少尉!?」



















あとがき
 今回、出してほしいという要望もあったみたいなので…出してみました(笑)
                                  2005.08.27


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