ドリーム小説

動き出すココロ ―Vol.6―



 思わぬ人物の登場に全員が驚いた。そんなことはお構いなしと言わんばかりにアキストはの前に立った。
「大丈夫ですか!?」
「私は平気だけど・・・貴方はどうして此処に・・・?」
「グレニス少尉から話を聞いて様子を見に来たんです・・・そしたら、この状態だったんで」
そう説明をしながらアキストはスカーを睨んでいた。スカーは思わぬ人物を睨み付けながら質問をした。
「貴様は・・・国家錬金術師か?」
「残念ながら俺は一般兵。けど、軍人だ」
「そうか・・・しかし、邪魔をするなら貴様も滅する」
「上等!!いくぞ、スカー!!」
そういうと、アキストがスカーに戦いを挑んだ。勿論、はスカーに敵わないと思って慌てて声をかける。
「アキスト少尉!貴方では無理よ!」
言ったのが遅かったのか、すでにアキストはスカーと戦っていた。





 その様子は心配するほどのものではなかった。アキストは、スカーの攻撃を読みやすくする為にわざと攻撃してくる場所を限定させるような動きをして、スカーはその限定内で逃げ切れないようなスピードで攻撃を仕掛ける。しかし、先を読まれているのでなかなか攻撃が当たらない。何度もアキストは地面に手を付いて身体を支えて方向転換をする。その隙に、はロイの様子が気になって気付かれないように動く。

「ロイ!」

か・・・」

「大丈夫なの?」

「あぁ、勿論だ・・・それよりもアキスト少尉は・・・」

「凄いわね・・・あのスカーと張り合うなんて」

 二人がアキストに関心をしていると、スカーの視界に入ったのか、今度はとロイに向かって攻撃を仕掛けてきた。










「させない!!」










 アキストの声が聞こえたと思ったら、地面から眩い光が放たれた。その光は、錬成陣だと分かった。

























あれ・・・今の錬成陣・・・?



























 「!?」
「スカー!大人しくしろ!!」
言ってから地面に手を当てたアキストは、地面の石を使ってスカーの身を拘束した。それを見て、とロイは一応安全になったと思い、アキストの側に駆け寄った。
「アキスト少尉!」
「マスタング大佐・・・それにさん」
「ありがとう、助かったわ」
がお礼を言うと、照れたようにアキストが笑う。それを見てからが一つの疑問を口にした。
「あの・・・アキスト少尉?」
「え?何ですか?」
「さっきの錬成陣って・・・」





―バチバチッ!!―

 聞こうとしたら、大きな破壊音と共にスカーの姿があった。そして、すぐ目の前にいたの首を掴んだ。
「っか・・・!?」
「スカー!!」
「近づくな!何かすればこいつの首を折る」
言われてロイとアキストは何も出来なくなってただ悔しそうに見つめていた。は首を絞められながらスカーを睨んだ。その視線の先にはイシュヴァールの証である赤い瞳があった。
「・・・我は貴様を・・・」

























―殺してやる!!―

























 スカーの言葉と今の状況で何かを思い出した。それは、今もを苦しめているの過去。





―何故こうなる・・・―





何?





―いつもこうだ・・・我々が何をした!?―





分からない





―貴様もまたこの子を殺すのか!?―





そんなことしたくない





―そんなことされる前に殺してやる!!―










嫌だ・・・まだ死にたくない!!










 が過去を思い出してキーホルダーを握り締めると、何かが光った。それは、先程見た光・・・アキストの光だった。
「これは・・・!?」
「スカーにさんは殺させない!!」
スカーが驚いている隙に錬金術が作動した。それと同時にロイがをスカーから取り返すと、地面がスカーを襲うように盛り上がった。
「く・・・!」
スカーはその攻撃をかわしてすぐに逃げ出そうと走り出した。
「待てっ!」
「深追いはよせ、アキスト少尉」
後を追おうとしたアキストをロイが引き止め、の様子を見た。は、やっと解放されて新鮮な空気を吸おうと息をしていた。
さん!」
「私は・・・平気・・・」
アキストにこれ以上心配をかけないように言う。そして、ロイもの傍にやって来た。
「アキスト少尉、今から司令部に向かってこの辺り周辺を固めるように言ってきてくれないか?」
「はっ、了解しました!」
ロイに命令されてアキストが走ろうとしたとき、がアキストを引き止めた。
「待って、アキスト少尉」
「え、さん?」
「あの・・・連絡をしてきたらまたこっちに来てくれないかな?聞きたいことがあるから」
「はい、わかりました!じゃあ、すぐに戻りますから!」
笑顔で答えてアキストは走り去った。あとに残されたロイとは、お互い顔を合わせてから立ち上がる。
「さて・・・ロイ、大会に戻ろうか」
は大丈夫か?」
「私は平気!早くしないと時間切れになっちゃうよ」
「わかった」
とロイは、大会会場に戻るために走った。その間、ロイはふと、疑問に思ったことがあった。
?」
「何?」
「大会のことだが・・・テーマの『愛』はどうするんだ?」
「・・・それはもう私の中で決まってるわ・・・」
「?」
ロイの疑問にそう答えて走るスピードを速めた。



















あとがき
 今回は、何だかペースが速かった気がします…;
これでつまらなくなったとか言われたらどうしよう;;
                                  2005.08.27


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