ドリーム小説

動き出すココロ ―Vol.7―



 しばらくして、とロイは大会会場に辿り着いた。二人の姿が見えたと同時に周りから歓声が響いてきた。
「此処でロイ・マスタング大佐と・ファミリア大将が戻ってまいりました!!二人はどのような作品を我々に見せてくれるのでしょうか!!」
そんなアナウンサーの声が聞こえ、は呆れたようにため息を付いた。
「そんなに期待してどうするんだろう・・・他にも沢山いい作品はあるのに」
周りを見ると、もう出来上がっているらしく、木や水、そして石などを錬成したと思われる作品があった。それらはどれも大会に参加するだけはあり、細かく錬成されていた。
、それで我々はどうするんだ?」
「まずは、大量の水だよね・・・それからは、私が錬成してから仕上げはロイに任せるね」
「一体何を錬成するんだ・・・?」
「それは見てのお楽しみじゃない?勿論、テーマの『愛』に沿ってるから!」
首を傾げているロイに言って水を用意させた。その間、はキーホルダーを準備して、錬成するスペースを確保していた。
、水はあとで係りの者が運んでくれるらしい」
「そう、分かったわ」
ロイが帰ってきて、水を待っていると、司令部に向かったアキスト少尉が戻ってきた。
さん!」
「アキスト少尉、お帰りなさい」
「ところで・・・俺に聞きたいことって何ですか?」
「それは、私とロイが創る作品を見てからね」
「・・・?」
「ほら、もう水が来たから・・・もう少し待ってて?」
見ると、大量の水が用意されていて、錬成のスペースに来ていた。
「あの、錬成陣はどちらに・・・?」
「私は錬成陣いらないから適当に置いてください」
「わかりました」
係りの人が頷き、邪魔にならない場所に水を置いて立ち去った。
、私が必要になったら呼びなさい」
「わかってる・・・じゃあ、ちょっと離れてて?」
に言われてロイとアキストは離れた。それを確認してからは自分の指を噛み切って、キーホルダーを使って錬成を始めた。
「さ、張り切りますか!」
錬成の光を放つキーホルダーを用意された水に投げ入れると、水はすぐに巨大な氷に変化した。そして、凍ったのを見てからは新しいキーホルダーを手にして、今度はそれを目の前で手を合わせながら何かを念じながら静かにする。
さん・・・?」
「アキスト少尉、今は黙ってなさい」
アキストがに声をかけようとするのをロイが阻止する。
「・・・」
少しして、は目を開けてそのキーホルダーを空中に投げた。すると、緑色の光がキーホルダーから溢れてきた。

























「貴女の出番よ、アスモデウス」



























 呟いてから手にしたキーホルダーを空中に投げると、突風が起こり、その強さにロイやアキスト、そして、その会場にいた人物の殆どは目を閉じてしまった。そんな中、ロイはそれでもの錬成を見ようと目を手で守りながら見ると、錬成された風は、鳥の形をして、先程が錬成した氷を削っていた。削っていくと、氷はだんだん形を成してきた。
「これは・・・」
ロイが見入っていると、いつの間にか作品は完成したらしく、が風の錬成を終わらせた。
「・・・これで良いかな・・・」
錬成を終えたは、落ちてきたキーホルダーをポケットにしまいながら作品を眺めた。風が収まったことで会場の人たちが目を開けてが作りあげた作品を見ると、そこには大人が子供を抱き上げている姿があった。
「ロイ、あとはそっちの錬成でこの作品を仕上げてくれる?」
「あ・・・あぁ、わかった」
仕上げがどういうことか分かったロイは、発火布を手にして、火力をコントロールしながら氷のとげとげしい角を炎で溶かしていく。すると、そこには本当に人がいるような氷のオブジェが出来上がっていた。

「・・・な・・・なんということでしょう!!こんな五分足らずでこのような完成度の高い作品を仕上げてしまうとは!流石は国家錬金術師といったところでしょう!!」

 そうアナウンサーが言うと、会場からも歓声が溢れた。
「ぅわ、うるさい;」
が驚いて耳を塞ぐと、の隣にアキストが来た。

「あ、アキスト少尉。この作品を見て何か思う?」

「・・・この男の人・・・」

「・・・見覚えある?」

 此処まできたら、は確信した。今、自分が作り上げた作品の人物を知っている。

























「まさか・・・アラン・シーゼ?」





















あとがき
 えっと…ここでこんな展開になるなんて…思ってもみなかったー!!(棒読み)
みたいな感じに思ってくだされば幸いですvv
                                  2005.08.27


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