集中
毎日毎日仕事に追われる日々。軍人というのは結構ハードで、なかなか休みがもらえない。
「あ、少尉」
「何でしょうか、マスタング大佐」
「この後私と食事に・・・」
「行きません。まだ仕事がありますから」
そう言ってはロイにお辞儀をして立ち去る。
この少尉は、実はロイに片思い。ロイのところに配属されたとき、色々と教えてくれてそれからロイを意識するようになったのだ。
「ぁ〜・・・まだ仕事が沢山ある・・・」
ロイの配属になって、ロイに呼ばれたり視界に入ったりする機会が増えて仕事に集中できなくなっていて仕事が少しずつ溜まっているのだ。
「これでしばらくはまた仕事に追われるのか・・・」
そんなため息を付いていたら、またロイがやって来た。
「やぁ、少尉。仕事ははかどっているかね?」
「マスタング大佐・・・」
ドキドキしながらも気持ちがばれないようにいつもみたいに軽く返事をして何とかあしらおうとする。
「その様子だと、まだまだのようだね」
「大佐はどうなんですか?先程も廊下で会いましたから、また女性の方と会っていたのですか?」
「いや、今までは資料を取りに行っていたのだ」
そう言ってその資料を見せる。
「そうでしたか・・・では、仕事を頑張ってください」
は、デスクに向かったが、それをロイが阻止する。何だ?と思い、視線を上げると、ロイがに微笑んでいた。
「何ですか?」
「ちょっと来たまえ」
「え、な・・・ちょ!?」
はロイに腕を引かれてロイの執務室に連れて行かれた。
「ちょ・・・マスタング大佐!何なんですか、いきなり・・・」
執務室に入れられてはロイを睨む。すると、いきなり壁に追いやられた。
「大佐!悪ふざけはやめてください!!」
「君はどうして私をそんなに嫌うんだ?」
ロイの言葉に驚いて大人しくなる。嫌う?誰が誰を?
「私は少尉に話しかけても冷たくあしらわれてしまう・・・私が何かしたのか?」
「そんなことは・・・」
「じゃあ、何故私にあんな風に接する?」
「それは・・・」
流石に『貴方が好きだからです』なんて恥ずかしくて言えない。はそのまま俯いてしまった。
「少尉・・・」
名前を呼ばれて顔を上げると、いきなり頬に手を添えられた。は驚いて離れようとするが、ロイはそれに構わずを見る。
「私は君が好きなんだ」
「っえ・・・」
「だから私は声をかけたり食事に誘ったりしているが・・・そこまで私が嫌いなら仕方ないな・・・」
寂しそうに微笑みながらロイはから離れていく。何となく離れていく体温が嫌ではロイの腕を掴んだ。
「・・・少尉・・・」
「私は・・・マスタング大佐がいつものように女性だから私に声をかけたんだと思って・・・」
「最近私は君以外の女性と関係を絶っている・・・」
「それは・・・」
「今の言い方だと、少尉も私が好きだと聞こえるんだが?」
「っ!」
「どうなんだ?」
驚いてロイを見ると、先程の寂しげな感じはなく、今度は自信有り気に聞いてくる。はこんなロイが好きなんだと改めて思った。
「私も・・・マスタング大佐が好きです・・・」
「そうか・・・私も少尉を・・・を愛してる」
そう言ってロイはをそっと抱きしめた。
「これで君も仕事に集中できるな」
「え!?」
「仕事中、ずっと私を見ていただろう?」
「な・・・知ってたんですか///!?」
これで仕事に集中できる
それは
好きな人と両思いだから
あとがき
はい、ロイで残暑見舞い!!
何だか、こういう甘いのは苦手みたいです…オレ;
2005.08.13
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