お食事
の願い赤屍とは中華料理店に来ていた。だが・・・。
「・・・赤屍サン?」
「何ですか?あぁ、私のことは『赤屍』もしくは『蔵人v』と呼んでください」
その言葉に色々とツッコミたかったが、それよりも目の前の光景にツッコミを入れたかったのだ。
「中華料理だよね?」
「そうですよ?さ、中へどうぞ」
「ここ・・・高級なところじゃない!!」
と赤屍がいるところは、中華街の某料理店。ホンキートンクから車を飛ばして夕食時にこちらに着いたのだ。しかも、いつの間にか赤屍は予約をしていたらしく、かなりいい席だった。
「えぇ、味も最高なんですよ」
もう味とかの問題じゃなく、はマナーの心配をしていた。
「あの・・・さ、私、こういうところあんまり来たことないからさ・・・マナーってのがわからないんだけど・・・」
「クス。大丈夫ですよ、さん。貴女も美味しく食べられるように個室を用意しましたから。マナーに関係なく普通に食べてください」
もうここまで来ると優しい・気が付くというのを通り越してぶっちゃけ・・・用意周到すぎて怖ェ。そんなことを考えているうちに予約した個室に着いたらしい。
「どうぞ。寛いでくださいね」
赤屍に通された部屋は本当に中華風の造りで、色の基本が赤と黄色で統一されていた。壁などにも装飾が行き渡っていて、それでいて邪魔にならない程度に施されていた。まさに高級。滅多に見られない部屋を見回していただったが、まだ赤屍が中に入っていないことに気が付いた。
「赤屍?どうかしたの?」
「いえ・・・貴女は見ていて飽きませんね」
「へ?」
「クス・・・何でもありませんよ。さ、今注文をしたのでその席に座っていましょうか」
「はーい」
赤屍に言われるままに席に座ろうとしたが。
「あぁ、さん。こちらに座ってくださいね」
何故か指定されてしまった。何でだか分からないが、招待されている身だったので大人しくしたがった。だが、座ってみると。
「・・・ぅわあ・・・綺麗!!」
の直ぐ横の窓から中華街が見える。夜ということもあって煌びやかな町並みが幻想的に見えたのだ。
「凄い凄い!!ねぇ、赤屍!!ここ、すっごい綺麗!!」
「喜んでいただけて私も嬉しいですよ」
優しく微笑む赤屍。は一瞬目を奪われた。赤屍の近くにも窓があってそこから見える光景と赤屍の微笑みが妙に合っていて。
「・・・赤屍も綺麗だよ!」
正直に言った。その言葉に驚いたらしい赤屍がきょとんとしてしまった。
「失礼します」
お店の人が料理を運んできた。色々な料理が運ばれて二人でこんなに食べられない、と言えるほどの量だった。運び終わると『ごゆっくり』と部屋を出て行ってしまった。
「・・・さぁ、食べましょうか」
赤屍が言ったのをきっかけにも『いただきます』と食事を始めた。
食事の間は意外と楽しかった。が大学の話をしたり、最近の面白い出来事を話したりして。赤屍も仕事の話をしたりの話の相槌をしたりと話が絶えなかった。
「・・・けど、赤屍って結構面白いよね」
「私が・・・ですか?」
「うん。だって、こうして話してるけど、話が尽きるってことがないじゃん。それは面白いから続いてるんだよ」
自分を面白いなどと言う人は滅多にいない。いや、いないのかもしれない。しかし、目の前にいるは『面白い』とはっきり言った。
「私に言わせればさんの方が面白いですよ?」
「あはは、そっかな?」
「えぇ、他の人は分かりませんが、私はそう思っています」
赤屍が何気なく言った一言だったが、は驚いた顔をしていた。
「さん?どうかしましたか?」
「あ・・・いや・・・何だか嬉しいな」
何が?と赤屍はに視線を向けた。
「だって、みんなは『みんなもそう思ってるよ!』とかって言うけど・・・実際は分からないじゃない?けど、赤屍は『他の人は知りませんが』って言ってくれた。何だかそれって赤屍自身の意見って感じですごく嬉しい。ありがとう、赤屍」
がここまで喜ぶとは思わなかった。赤屍は他人なんてどうでもいいという思考でああ言ったのだが、は『赤屍自身』が意見を言ってくれたと思ったらしい。
「・・・いいえ、私は思ったことを言ったまでですから」
そう言うと、また食事を再開した。そのあともずっと会話は尽きないままで。
「あー、美味しかった!」
「気に入っていただけましたか?」
食事を終わらせて二人は帰宅するために赤屍の車に乗っていた。勿論、を送るためだ。
「うん!光景もいいし食事も美味しいし!本当にありがとね」
「クス・・・また言ってくださればいつでも連れて行きますよ?」
「本当!?やった!!」
は本当に嬉しそうに言う。赤屍はのその純粋さに惹かれたのかもしれない。
「・・・あ、その角右にね。そしたらすぐ着くから」
「わかりました」
が言った通りの自宅が見えた。どうやら自宅はマンションの一室らしい。
「それじゃ、送ってくれてありがとう」
「いいえ、こちらこそ付き合ってくださってありがとうございます」
「今日は楽しかった!また一緒に遊ぼうね!!」
そう言っては車のドアを閉めた。赤屍はそのまま車を発進させた。バックミラーを見ると、が手を振っていた。
「クス・・・本当に面白い方ですね・・・」
赤屍は今日のを思い出していた。考え方や感じ方が他人と違っていて面白い。表情豊かで仕草なども可愛らしい。何よりも見ていて飽きないというのが印象的だった。
「またお誘いしますからね?さん」
次は何処へ行こうかともう考え始めていた赤屍であった。
あとがき
赤屍さん!!
わーい!
赤屍ドリだ!!
オレってば馬鹿―――!!!!!
あー…中華街行きたい。
2004.08.23
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