Blot ―Vol.0―











暗い・・・クライ・・・くらい・・・












 「ここは・・・何処?」
右も左も前も後も何処もかしこも暗くて何も分からない。だが、何故か足だけは迷うことなく進んでいた。
「あのー、誰かいないのー?」
一応声を掛けてみた。だが、誰もいない。は少し怖くなって来た道を戻ろうと振り返った。





『何処行くの?』





 振り返った途端、背後から声が聞こえた。慌てては此処が何処だか聞こうとした。
「ねぇ、此処は何処・・・!?」
目の前にいたのはもう一人の自分。しかも、子供時代の・・・。

「貴女は・・・」

『何処行くの?』

「だから、此処は何処なのか知りたいの!」

『何言ってるの?此処は貴女の好きな場所じゃない』

「え・・・?」

 自分はこんな暗い場所は好まない。それなのに自分が好きな場所とは?





『ほら、よく見てみなよ』





―ピチャ―





 一歩進むと、何か水の音が聞こえた。おそるおそる足元を見てみると・・・。

「・・・っ!!」

『ね?私の言った通りでしょ?』

 目の前にいた過去の自分は何処かへ消えていた。の足元には鈍く光る赤い水・・・これは・・・。










『あはは!!貴女の大好きな血の海だよ!!貴女にぴったりの場所!!』










 逃げようと走り出した。まだあの子の笑い声が聞こえる。聞こえないように耳を塞ぎ、血を見たくないから目を瞑り・・・闇雲に走っていた。すると、何かに当たった。
「きゃ!!」
そのまま後に倒れそうになったが、誰かが腕を掴んで転ぶのを防いでくれた。はほっとしてお礼を言おうと顔を上げた。
「ありが・・・!!」
頬に手を添えてその人は微笑んでいた。





『いいんだよ、。お前のためなら何でもする。お前のためなら何を失ってもいい・・・それが・・・』




















―俺の命でもね・・・―




















いやああぁああぁぁぁぁぁあ!!!



























 は自分の叫び声で起きた。寝ていたのに息切れが激しく、汗もびっしょりかいていた。額に張り付いた髪を掻き揚げながら落ち着こうと深呼吸をした。
「・・・何で・・・今あの人の夢を・・・?」
最近は魘されなくなったというのにまた現れた悪夢。は汗をかいてしまったため、シャワーを浴びようとした。ふと、窓を見ると、もう空が白んでいた。何時なのだろうか、と時計を見るともう六時少し過ぎだった。今から寝るのもどうかと思うので仕方なくそのまま起きていようと思った。いつ出かけてもいいような服装を持ってシャワールームへ向かった。
「本当に・・・何でだろう・・・」















!!―

















「あの時・・・どうして貴方は私を庇ったの・・・懺(ざん)・・・」






















 はシャワーを終えて自分のパソコンを開いた。毎日恒例で仕事内容を調べているからだ。すると、一通の依頼があった。
「こんな朝早くから・・・?」
急ぎなのだろうか?と疑問に思い、その内容を見た。










 内容は、ある運び屋が運んでいる途中で落としてしまったもの。先日、その運び屋に聞いてそれが何処で落としたのかを聞いたところ、無限城内にあるらしい。しかも、それを誰かに奪われたらしいのだ。その品物を取り返してほしいということだった。
「無限城・・・ちょっと厳しいな・・・」
そう言いながらもはすぐにその準備に取り掛かった。まず、人材を集めること。
「えっと・・・確かこのあたりに資料が・・・」
カチカチッとマウスをクリックしていると、いくつもの写真が映し出された。そこにはあまり知られていない者や有名な人物、全ての人が出されていた。その中からキーワードを使って数を絞っていく。すると、人数は画面一つで納まるくらいの数になった。それを一つ一つみて厳選する。
「・・・・・・・・・まぁ、こんなものかな?」
は決定したようでその人達の資料をプリントした。
「風鳥院花月・冬木士度・工藤卑弥呼・美堂蛮・天野銀次・・・あとは保険として赤屍蔵人・筧十兵衛を・・・っと。さて、声を掛けに行きましょうか」
そう一人で言って部屋を後にした。
















これから始まる運命に・・・どう立ち向かいますか?
















あとがき
 なーんか…くらい話…;
またオリジナルキャラ出てきたし…ねぇ?
それでも、読んでいただけるなんて嬉しいです☆
このシリーズ、まだ続きます。
                                  2004.08.29


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