Blot ―Vol.1―



 気温が下がっていて過ごしやすくなっている午前。それなのに蛮と銀次はホンキートンクで寛いでいた。
「お前ら、少しはこの店の手伝いでもしよろ」
「俺らは奪還屋なんだからな〜。そんなまねできるかよ!」
「ば・・・蛮ちゃん・・・ι波児、オレが手伝うよ!」
銀次はエプロンを借りてカウンターに入ろうとした時。





―カランッ―





「・・・銀次、お前いつから奪還屋止めてここのアルバイトにしたんだ?」

「お久しぶりです、銀次さん」

「雷帝が何をしているんだ?」

「蛮、ちょっとは借金返そうとしなさいよね?」

 ぞろぞろと何だか入ってきた。蛮はそれをうざったそうに見ていた。それとは対照的に銀次は嬉しそうにカウンターから離れた。
「あ!士度にカヅッちゃん、十兵衛!それに卑弥呼ちゃんまで!!みんなどうしたの?」
「おめぇらも寛ぎに来たってか?」
銀次と蛮の言葉に驚いて士度と花月は目を合わせたあと聞いた。
「お前ら・・・何も話聞いてないのか?」
「士度?何が??」
「えぇ、僕等・・・」
士度の言葉の後に花月が説明をしようとしたら、誰かが花月の肩を叩いていた。

























「あ、いいのいいの。この二人には今から話すから」



























 聞き覚えのある声に蛮は立ち上がった。
さん・・・」
「花月さん、私もこの二人と知り合いだから平気なの★」
ちゃん!!!」
銀次が喜びのあまりたれてにしがみついた。はぬいぐるみを抱く感覚で銀次に抱きついた。
「銀次〜vv久しぶりだね!!元気にしてた〜?」
「ぅん!!」
「おら、銀次!!てめぇから離れやがれ!!」
蛮はそう言って銀次とを引き離した。銀次は蛮の腕の中でびちびちと動いていた。
「んぁ!蛮ちゃん!!いいじゃんか〜、一週間ぶりの再会を喜んだって〜!!」
「うっせぇ!!それに、お前も相手気にせずに抱きつくの止めろ!!今のだって立派なセクハラじゃねーか!!」
蛮は銀次を床に叩きつけ、足で銀次の頭をぐりぐりし始めた。それを見て慌ててが止めた。
「ちょ・・・蛮!!銀次が可哀相でしょ!!それに、今日はあんた達にも仕事を持ってきてあげたんだから!!」
は少し声を大きくして蛮達に話を始めようと奥へ入った。
「あ、波児さん♪」
「久しぶりだね、ちゃん。元気だった?」
「はい!あ、ちょっと仕事の話をしたいんでボックス席借りてもいいですか?」
「あぁ、好きにしな」
「ありがとうございます!!」
波児の承諾を得たあと、蛮達も大人しくに続いて席に座った。全員が座ったことを確認してからは話を始めた。





 「えっと、今日皆さんに集まっていただいたのは他でもない・・・仕事の話」
「ですが、さん?今ここにいるのはかなりのやり手ばかり・・・そんなに大変な仕事なんですか?」
花月のもっともな質問には笑顔で答えた。
「そりゃ勿論★しかも、それに見合う報酬も用意されてるからね」
「・・・とにかく、仕事の内容を聞きましょうか」
卑弥呼の声に頷き、話を進めた。










 「これはもともと別の人の仕事だったんだけど・・・その人がドジ踏んで依頼の品を落としちゃったらしいの。で、その品を貴方達が取り返すってこと★」
蛮がガタンッと立ち上がった。

「冗談じゃねー!何で俺等がそんなへなちょこの尻拭いを・・・」





「場所は無限城」





 の真面目な声に一同が驚いた。いや、正確にはきっとその場所を聞いてだと思われる。
「無限城・・・」
銀次が小声で言った声を聞き逃さなかった。
「銀次・・・ごめんね?」
「んぁ!?ちゃん!!気にしなくていいからね!!」
自分の所為でを悲しませたと思い、銀次は慌てて謝った。は『ありがとう』と一言言ってまた話を進めた。
「それで・・・メインは士度さん、花月さん、卑弥呼さん、それに銀次と蛮の五人で行動をしてね」
「俺はどうすればいい?」
十兵衛がに聞いた。
「十兵衛さんは保険みたいな感じで待機」
「しかし、それでは・・・」





「大丈夫、貴方は必ず必要になるから。だから、その時まで待っててね」



「・・・?」






 何処か予言染みた言葉に蛮は不審に思った。だが、そんなことを無視しては立ち上がった。
「それじゃ、私から仕事に関しての話は以上。あ、そうそう。私も貴方達と一緒に行動するから」
付け加えられたように言われた言葉は驚くべき言葉。


「えっ・・・ちゃん!?」

「何?」

「何って、お前・・・」

「だって、私がいなきゃ道とか分からないでしょ?」

「それはそうなんですけど・・・」

「あれ、花月さんまで反対?」

「あんた、闘えるのか?」

「大丈夫★それなりには闘えるから!」


 士度の質問にも軽く答える。一同は呆れながらを見た。その視線に気付いてさらに答える。
「大丈夫だって!みんなの迷惑にはならないって!!あ、まだ行くところあるからこれで失礼するね!!それじゃ、仕事は明日からだからね!!準備してこのホンキートンクで待っててね」
みんなに手を振ってホンキートンクを出た。後に残されたメンバーは口々に疑問を吐いた。





「ねぇ、本当にさんって闘えるの?」

「本人がああ言ってるんです。きっと大丈夫ですよ」

「しっかしなぁ・・・」

「猿まわし、いい加減しつこいぞ?」

「何だと!?蛇ヤロー!!」

「ま・・・まぁまぁ、蛮ちゃんも士度も落ち着いて!!」





 そのまま士度と蛮は騒ぎ始めてしまった。卑弥呼は呆れていつの間にか帰っているし、花月は十兵衛と何か普通の話をしているし・・・。











「おいおい・・・本当に平気なのか?」










波児の心配も虚しく、騒動はまだ続く。


















あとがき
 微妙な終わり方…ι
でも、これから無限城へと入っていきますから☆
さぁて、また頑張るぞぅ♪
                                  2004.08.29


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