音楽と仕事と仲間達 ―Vol.1―
朝、パソコンを弄って仕事を探す。結構な量があるので少し時間がかかったが、興味があるものを発見できた。
「・・・・・・ふぅん・・・」
一人で何かを納得してその依頼人に返信。
『おはようございます、先ほど貴女様の依頼内容を確認させていただきました。報酬も内容に相応していて私自身も貴女のお力になりたいと思ったのでこの仕事を引き受けさせていただきます。ただし、人選権は私に委ねていただきますので。それでは、仕事が終わり次第こちらから連絡をするのでそれまでお待ちください』
そう打って送信ボタンを押した。返事を待って今の条件でOKだったら仕事開始。
あれから数時間がして依頼人から了解のメールが来ては動き始めた。まず、自分が通っている大学に行って親友(?)ののところへ行って無理矢理仕事を押し付けた(笑)そして、次の行動はHTへ行って蛮達に仕事の内容を言って引き受けさせる。今、が考えている人物は、ゲットバッカーズの二人と冬木士度と風鳥院花月と友人のの五人だった。急いで来たため、早くに到着した。
―カランッ―
「こんにちは〜♪」
「あ、ちゃんだ!」
「いらっしゃい」
銀次と波児が笑顔で出迎えてくれた。は、波児に挨拶してもらえて結構上機嫌になっていた。
「なんだ、またてめぇかよ・・・」
その気分を一気にぶち壊したのは蛮だった。はむっと睨んだが、すぐにパソコンを広げる。
「あっそ。そんな言い方するんだ。蛮は・・・折角蛮達にも仕事を持ってきてあげたのに・・・」
「あ?仕事だ??」
「何!ちゃん、オレのために仕事持って来てくれたの!?」
銀次がうれしそうに言っているが、はまだ蛮を睨んでいた。
「そう思ったんだけど・・・蛮があんな私を邪魔者扱いするからなぁ・・・ほかの人に・・・」
「ちょっと待て。ビジネスになれば話は別だ。さっさとよこせ!!」
「うわ、すっごく偉そう!!」
は蛮にそう言ってみたものの、初めから蛮達に引き受けてもらうために来たのだからと思っておとなしく仕事の内容を話す。
「えっとね・・・仕事の内容は・・・」
―カランカランッ―
話をしようとしたら、珍しくHTの扉のベルが鳴った。
「あれ、貴女は確か・・・さん?」
「それに、銀次達は相変わらずらしいな」
花月と士度がやってきた。蛮はすぐ士度を睨んだが、銀次が駆け寄ったため、その睨みは銀次へと向けられたのだ。
「銀次!てめぇ仕事の話してんだろうが!!」
「んあぁ!そうだった!!」
思い出したらしく、駆け寄ろうとした足を止めてもとの席に戻った。花月と士度は、顔を合わせて『何だ?』という顔をしていた。はちょうどいいと思って士度達に顔を向けた。
「ねぇ、二人も一緒にこの仕事をしてもらいたいんだけど・・・」
「え、僕達ですか?」
「おい、!?」
蛮が慌ててを呼ぶ。
「何?」
「これ、俺達だけがするんじゃねぇのかよ!?」
「はぁ?誰が蛮達だけだって言った?私は『蛮達にも』って言ったはずだよ?」
の言葉に蛮は思い返してみると、確かにそう言っていた。は『わかったでしょ?』と勝ち誇った顔をして士度達を手招きして呼んだ。何だかよくわからないが、士度達ものそばに座って話を聞くことにした。落ち着いた様子を伺ってからはパソコンを再び開いた。
「じゃあ、仕事の話をするね?仕事の内容は、フルートの奪還。これは、依頼人の夫がオーケストラでいつも練習で使っていたフルートがライバルに自分が使っていたフルートとまったく別のものにすり替えられていたらしいの。しかも、そのフルートは自分の親友がくれたたった一つのもので諦めることができないって・・・だから、何としても奪還してほしいって・・・」
キーボードをカチッと押してそのフルートの写真をみんなに見せた。シンプルなデザインだが、その友人と依頼人の夫の名前だと思われるものが刻んであった。
「報酬は一人百万」
「じゃあ、オレ達二人で二百万!?」
「お、銀次は引き受ける気満々だね?ほかの三人はどうする?」
は蛮、士度、花月と視線を移す。
「そりゃあ・・・そんだけ入るんなら引き受けてやってもいいぜ?」
「まぁ、ちょうど仕事がなくなったしな・・・」
「僕はいいですよ?」
どうやら、みんなあっさりと承諾したらしい。じゃあ・・・とパソコンを閉じたとき、ふと思い出した。
「そうそう、あと、この仕事でもう一人増えるから」
「もう一人?」
銀次が誰々?とたれながら聞いてくるのでその頭を撫でながら話をした。
「えっとね、貴方達には奪還をしてもらうとして、その依頼の品を運ぶ人を・・・」
「まさか、赤屍か!?」
蛮はテーブルを叩きながら立ち上がった。
「違う違う・・・運び屋でも私がもっとも信頼する人物だよ♪赤屍さんも信頼してるけどね」
が笑顔で話をして携帯を見る。そして、早く文字を打って誰かにメールを送信した。
「ちゃん?誰にメールしたの?」
「ん?今話した運び屋の子♪」
「運び屋の・・・子?」
「そうだけど、何か問題があるの?蛮」
「いや・・・『子』ってことは、女か?」
「うん」
あっさり答えると、にやりと笑う。
「へぇ・・・女か♪」
この顔は、誰にでもわかる・・・可愛い子だったら絶対にセクハラする気だ!!はそう確信して蛮の頭を大事なパソコンで殴った。
「・・・ってぇ!何しやがる!!」
「うっさい!あんたなんかにあの子はあげないんだから!!」
「あげるってなんだよ!?」
「私の友達をあんたみたいなウニに渡してたまるか!」
「ウニじゃねぇって!」
二人はいつの間にか口喧嘩を始めていて銀次がおろおろと喧嘩を止めようと努力をしていた。その時、士度と花月は『やれやれ』とため息をついて席を立った。それを視界の隅で見かけたは慌てて付け加えた。
「そうそう!仕事は明後日だから!」
「わかりました」
「おぉ」
二人は軽く返事をしてホンキートンクから出て行った。それをきっかけに喧嘩が終わった蛮はタバコに火をつけながらカウンターにあるコーヒーを混ぜていた。銀次は仕事に来るの知り合いである女の子のことを考えていた。波児は『平気なのか?』と少し心配をしていたが、関係ないと新聞に目を落としていた。
「じゃ、私もそろそろ帰るね♪」
「え?何で??」
銀次が寂しいと言った感じでを見る。
「うん、明後日仕事があるって言ったじゃない?そのライバルの人の家のことを知らなきゃね。見取り図とか警備システムとかの下調べをしに家に帰るの、それじゃ、また明後日ね〜!」
元気よく手を振ってホンキートンクから出て行った。
あとがき
新年になりました…そして、お久しぶりの更新♪
本当は、もうひとつの方を進めようとも思ったのですが、やはり、同時進行なのでこちらをUPしてまたあっちを次に更新して…みたいな感じにしようかと思いました(笑)
こんな感じで本当に遅い更新になってしまいますが…今年もよろしくお願いします…;
2005.01.04
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