出会った日から夜が明けた・・・
白と黒 Vol.2
私は、暖かい日の光で目が覚めた。ふわふわのベッドから起き上がってみたけど、今まで冷たい檻の中だったから不安定な足場によろけて枕にポスンッと顔が埋もれてしまった。
「おやおや・・・大丈夫ですか?」
優しい声で私を起こしてくれたのは、赤屍さんだった。
「クス、さ、朝食が出来てますよ」
そう言って私は赤屍さんが持ってきてくれたパンをミルクと一緒に食べ始めた。赤屍さんも私の傍で食事をしてて・・・なんだか照れくさかった。
「そういえば、アナタが寝ている間に足を見せていただきました・・・あと一週間は安静にしていてくださいね?」
私の足を撫でながらそう言ってくれたけど、私は美味しい朝食に夢中になって頷くこともしなかった。赤屍さんはそんな私に微笑んで自分も食べ始めた。この何も会話がない空気だったけど・・・凄く心が温かくなった。
しばらくして、私は朝食が終わると、眠たくなってきた。うとうとしたことが分かったのか、赤屍さんが私をまたベッドに寝かせてくれた。
「今までの疲れが残ってるんでしょう・・・また眠るといいですよ」
ぽんぽん、と頭を撫でられたのが気持ちよくて私はすぐに眠りについてしまった。何故だか私は珍しく、夢も見ずに次の日まで眠ってしまった。
私が歩けるようになったのは赤屍さんに出会ってから四日後のことだった。赤屍さんは一週間と言ったけど、私にはそんなに時間がいらなかったらしい。
「なかなかの回復力ですね・・・私も驚きました」
クスクスと独特な笑いをして私の頭を撫でてくれた。私もそれが嬉しくてその手に擦り寄る。
「こうしていると本当にさんが可愛く思えてきますよ・・・」
自分が褒められると分かると何だか照れ臭くなってしまう。その様子も可愛いのか、赤屍さんはまた笑っている。
「アナタも此処まで回復をしているならもう安心ですね・・・私はそろそろ仕事に行きましょうか」
仕事・・・赤屍さんが私の傍から居なくなると思うと、急に寂しくなって赤屍さんの腕を引っ張った。すると、驚いたような顔をして赤屍さんが私を見る。
「さん?」
やっぱり引き止めるのはいけなかったんだろうか、と不安になった私はすぐに赤屍さんから離れようとベッドから降りた。
「待ってください」
赤屍さんが優しい手つきで私をベッドに戻した。そして、自分のひざに私を乗せて頭を撫でてくれた。
「何故逃げるんです?私が居なくなって寂しいのでしょう?」
何となく気まずくて私は俯いてしまう。
「私にそこまで好意を寄せてくださって嬉しいですよ・・・他の人は私に怯えますから」
その言葉が気になって私は赤屍さんを見る。すると、赤屍さんの赤い瞳と合って魅入られてしまう。
「アナタがこうして私と一緒に居てくださるのが何よりも嬉しいですよ・・・」
微笑みながら私の頭をまた撫でる。私は、その暖かさに安心感を覚えて大人しくしていた。
「クス・・・さん、私は仕事に行きますが、すぐに戻りますよ・・・いいですね?」
私は少し不安だったが、さっきの赤屍さんのぬくもりが残っているから大丈夫な気がして頷いた。私を見て赤屍さんは身支度を始めて玄関に向かった。私は少しでも長く一緒に居たくて玄関まで迎えに行った。
「では、行ってきます」
赤屍さんが玄関を開けて、また閉めるまでずっと見ていた。
早く帰ってくることを願いながら・・・
あとがき
第二弾〜!!
本当に赤屍さんはこんな短期間で溺愛していいのでしょうか…?
少し迷いながらもこんな甘くしてみました(笑)
2005.07.24
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