ご対面(ver)



 私は何か頬に温かいものお感じた。なんだろうと思い、まだ少し重たい瞼を開いた。目に眩しい光が入ってきた。その刺激の所為で小さく声を上げた。
「ん・・・?」
身体を起こそうとすると。
「目が覚めましたか?」
誰かの声が聞こえてきた。声からして男の人かな。身体を起こしながら今の状況を知ろうとその男の人に聞いた。
「あの・・・此処は何処ですか?」
「あぁ、昨日貴女が空から降ってきて・・・そのまま気絶をしてしまったようなのでこの宿屋に寝かせました」
昨日・・・空から・・・!?そうだった!私、昨日観世音菩薩に突然落とされて・・・!
「私・・・っ!?」
私のベッドの横で看病をしていてくれたのかな。起き上がったときに目に入った深い緑色の瞳が気になって見上げたら・・・。

























「あ・・・あの・・・大丈夫ですか?」



























 こりゃ驚きだね。目の前に居たのはいつもと変わらぬ笑顔を私に見せる猪八戒の姿。でも、驚きで固まってる私にまた声を掛けてくれてそれに答えなきゃいけないかな?とか思ってがんばって話したの。
「えぇ・・・平気です」
「それならいいんですけど・・・まだ無理はしないでくださいね?」
優しい心遣いが嬉しいと思う。今まであまり気遣われるということをされなかったから余計にかな?
「ありがとうございます・・・」
そこで会話を終わらせようとしたら八戒は何か勘違いしたらしく、『あぁ』と声を上げてたの。
「まだ自己紹介してませんでしたね。僕は猪八戒です」
知ってますよ・・・貴女が三蔵一行の裏番長(笑)だってことも。
「貴女のお名前は・・・」
「私はです」
私はとりあえず自己紹介を簡単にしたわ。だって、そうしなきゃ変に思われるし・・・この人を敵に回すと後が怖いから今の内に味方にしておかなきゃね。そう思って愛想よく笑顔で答えたわ。すると、何だか八戒が驚いたような顔をしてたわね。何で??
「あの・・・」
「え・・・あぁ、すみません。えっと・・・色々聞きたいのですが・・・」
そこまで八戒が言った時。





―ガチャ―





 この部屋のドアが開いたの。ノックもなかったから流石に驚いたわ。

























「お、何?その子目ぇ覚ましたの?」



























 入ってきたのは紅い髪が印象的な男の人、沙悟浄だった。私、さり気なく悟浄好きなのよねvv
「おかえりなさい、悟浄」
「あぁ・・・って、へぇ・・・よく見ると可愛いじゃん」
私が八戒と悟浄が『おかえりなさい』『あぁ』って会話をしているのを聞いてこれはまるで58じゃないの!とか思ってたら突然悟浄の顔がUP。
「俺、沙悟浄っていうんだけど、綺麗なお嬢さんのお名前は?」
こういう甘い声でこういうこと言われたらその辺のおねぇさんはクラッと来ちゃうんだろうなー。でも、私は恋愛感情とかよく分からないし・・・あ、自己紹介だった。
「私はです」
八戒と同じように笑顔で答える。初対面のときってこうしておくと何かと得なんだよね。



「・・・やーっぱ笑顔も可愛い!ねぇ、今日これから俺と出かけない?」

「え?」

「悟浄、さんはまだ病み上がりなんですから」



 うぅ・・・生の八戒の黒笑顔・・・怖いわι流石の悟浄もその笑顔の前では無力。大人しく私から引き下がったわ。そんな怖い空気にまたドアが開いた。今度は勢いよく。

























「なぁ八戒!その子まだ目・・・って起きてるじゃん!」



























 この元気な子も知ってる。孫悟空だわ。それにしても可愛いなぁ。表情とかくるくる変わって。
「なぁなぁ!お前、何て名前?俺、孫悟空って言うんだ!」
「私はだよ」
悟空があまり18歳に見えないからつい子供扱いになってしまう。悟空の頭を撫でてあげると嬉しそうに笑ってくれた。それがまた可愛いのよ。
「何、小猿ちゃん。ちゃん独り占め?」
「なんだよ、エロ河童!」
「んだと!?」
この光景、大好きだな。何だかほのぼの家族(!?)って感じがして。私はそんな風に考えながら眺めていたの。

























「おい」























 その時、突然静かな声が聞こえてきた。ここにいる三人のほかに来ていない人は・・・玄奘三蔵。
「騒がしいと思って来てみりゃやっぱりお前らか!!」
三蔵はそう言いながらハリセンを二人の頭に命中させた。あのハリセンってどうやって出てくるんだろう。てか、あれ・・・三蔵が作ったの??
「おい」
またどうしようもない思考を巡らせてると三蔵が話しかけてきた。私は何?と目を向けた。ぅわ、髪の金色と瞳の紫がキレー・・・。
「てめぇは何で空から降ってきたんだよ」
「え?」
そうだった。私、観世音菩薩に・・・。
「そうですね。さん?理由を聞かせてくれますか?」
八戒が物腰柔らかく聞いてきたから私は快く頷いた。



「・・・突然観世音菩薩が現れて・・・私を三蔵一行のところに連れて行くって言ったんだけど・・・突然私は貴方達がいる空のに放りだされてそのまま落ちたの」
うーん・・・私って説明が下手だわ。けど、頭のいい八戒は理解してくれたらしく、あははと乾いた笑いを出してた。
「なるほど・・・;」
重要なことを聞き忘れてたわ。
「あの・・・観世音菩薩はああ言ってたのですが・・・この旅に同行してもいいですか?」
そう。観世音菩薩の命令は絶対で連れて行ってくれるのは確実。だけど、それを快く思ってなかったら居心地が悪くなるから私からはなれてやるわ。





「俺は大歓迎v特にちゃんみたいに可愛い子はね♪」
悟浄は・・・流石エロ河童。





「折角に会えたんだから一緒にいたい!!」
悟空はやっぱり可愛いなvv





「僕もさんをここに置いていくのは心配です。三蔵、連れて行ってもいいですよね?」
八戒・・・あんたさり気なく黒いオーラが出てるって。とにかく三人は承諾してくれたらしい。残る一人は・・・。










「あの・・・」

「・・・勝手にしろ」












 そう言って三蔵は出て行ってしまった。今の一言はどうなの?快く承諾してくれた?それとも呆れた??分からないよ、三蔵は!!
さん?」
「あ、はい」
「これからもよろしくお願いしますね」
そっか・・・一緒に旅するってことはそういうことか。
「えぇ、よろしくお願いします」
私はこの世界では何も知らなくて何の力もない・・・けど、ここにいる以上はこの四人の足を引っ張りたくない。



















新たに始まる私の人生



何が起こるか分からない



何ができるか分からない





けど





『お荷物』にはなりたくない
















あとがき
 一応…これは、独白(?)みたいなもので仕上げました。
これからあと三蔵・悟浄・悟空・八戒と四人の方の独白(?)もupする予定です。
                                  2004.09.15


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