ドリーム小説
普通の女の子なのに
此処は吠登城・・・紅孩児が私用を済ませて廊下を歩いていた。すると、ある人物に声をかけられた。
「これはこれは・・・王子様じゃないですか」
振り向きたくもないが、呼び止められたので一応振り向く。
「貴様・・・ニィ健一・・・」
「どうも、今お帰りですか?」
「貴様には関係ないだろう」
ニィはそれもそうですね、とぬいぐるみを口元に引き寄せながら笑う。
「用がないのなら俺は失礼する」
紅孩児がもう一度歩き出そうとすると・・・。
「あぁ、用事ならありますよ?王子様」
ニィが壁に背を預けながら一言言う。紅孩児は視線だけをニィに向けて立ち止まった。それを見てからニィは話を始める。
「蘇生実験に非常に関係していることなんですよね・・・」
「何?」
「実は、つい最近・・・変わったことがありまして・・・まぁ、なんて言いますか、それが蘇生実験の妨げになっているのですぐに排除してほしいんですよ」
「何故この俺が・・・」
「その邪魔な存在が、三蔵一行の下にあるんです」
『三蔵一行』の言葉に紅孩児は反応をした。もう一言だ、とニィはまた話を続ける。
「三蔵一行を倒すとおっしゃるのでしたらついでにその存在も排除してくれると嬉しいと思いましてね・・・あ、これがその排除してほしいもの」
一枚の写真を紅孩児に見せた。
「・・・これは・・・排除とはまさか!!」
「まぁ、拒否権なんてあるませんけどね。玉面公主様の命令ですから」
「・・・っち・・・」
紅孩児は舌打ちをして踵を返すと足早にその場を立ち去った。
「・・・っく・・・くくく・・・」
ニィは紅孩児の足音がなくなると同時に笑いを堪えるように笑う。
「みんな、本当に面白いね・・・自分のやりたいことを我慢して何かのために頑張る姿・・・」
言葉を紡ぐ度にぬいぐるみの首が締まっていく。
「見てると哀れで面白いよ・・・」
そのぬいぐるみを持ち直してニィは暗い廊下を歩き始めた。
あと二日でこの街をでるという日になった。今までは、八戒にこの世界の文字を教わっていて、多少は字が読めるようになったので一人で買い物に行きたいと申し出た。
「あまり遅くならないでくださいね?」
「俺も行こうか?」
「、悪いお兄さんが来たらこの悟浄サンを呼びなさい♪」
「おい、あと二日で此処を出るんだからな。問題起こすなよ」
などとみんながに一言言ってきた。はクスクスと笑いながらも部屋を出て行った。
街の中は、相変わらず賑やかでなんとなくほっとする。自分がいた世界の帰り道などもこんな感じで人が多かったので三蔵達が居ないと元の世界に居るような錯覚を起こしてしまう。
「なんだかなー・・・ホームシック?」
そんなことを呟きながらも色々なお店の商品を見ていく。しかし、お金がないのでウィンドウショッピング。物足りなさを感じながらも新しい環境を楽しむ。
「・・・あ、これとかいいなぁ」
が目にしたのは、ハートに星の付いた形のネックレスだった。手に持ってみてみると、意外と重さがあってシルバーが綺麗に光っている。
「お嬢ちゃん、それが気に入ったかい?」
お店の人だと思われる一人のおじさんがに話かけてきた。
「あ・・・綺麗だなって思いました・・・」
「それ、お嬢ちゃんにあげようか?」
「・・・え、でも・・・」
「売れ残ってて困ってたんだよね。ただにするからそれ、気に入ったなら貰ってくれないかい?」
は少し考えたが、気に入っていたのは確かなので快く受け取ることにした。
「じゃあ・・・ありがとうございます」
「いいって♪そのネックレスも綺麗な子に貰われて喜んでるさ」
もう一度お礼を言ってからはそのお店を立ち去った。いいお店に出会ったな、とは気分をよくしながら街の中を歩いていた。しかし、歩くにつれ人が減ってきたのでもうこれ以上は何もないと判断し、帰ろうとした。
「・・・?」
は何か嫌な感じに襲われた。その気配は、少し道を外れた場所からだった。行くべきか行かないべきか・・・迷っていたが、気になったのではその気配のする方向へ歩き始めた。
あとがき
久々の更新の気がします…。
そして、また話しが進められたらなぁ…なんて思ってます(笑)
2005.04.11
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