ドリーム小説

見知った顔との遭遇



 一人、部屋に篭っている紅孩児。あることを考えていた。それは、先ほどニィが言っていた排除物のこと。
「・・・何故だ?」
一枚の写真がそんな紅孩児の横に置かれていた。写真に視線を落とす度に浮かんでくる疑問。
「何故こんな小娘を排除するんだ?」
写真を持って部屋を出て行った。向かう先は・・・写真の小娘に会いに向かったのだ。





 数時間で辿り着いた紅孩児は移動用の竜を木に繋げて近くを歩いていた。ニィの情報によれば、目標の小娘はこの辺りに居るということだった。しかし、どうしてこんなところに来たのか紅孩児自身分からなかった。ただ、会えば何か疑問が晴れるのかもしれない・・・そう思っただけなのに。
「・・・こんなところに居るはずもないか・・・」
こんな町外れの場所に小娘が来るはずがない。そう思い、竜のいる場所へ戻ろうとした。










―ガサッ―










 物音がして振り向くと・・・。
「貴様は・・・」
目の前に居たのは、紅孩児が探していた人物・・・の姿だった。




















 気配を辿って町外れの方向へと歩いて行くと、赤い髪が見えた。
「あれ・・・悟浄?」
こんなところで何をしているのか聞こうと近づいたが、あることに気が付いた。
「・・・悟浄ってあんなに髪・・・長かったっけ・・・?」
考えていたら近くの生垣に当たって葉っぱの擦れる音を出してしまった。





―ガサッ―

 その音に少し驚いて紅孩児は振り返った。すると、そこには一人の女がいた。
「貴様・・・何を・・・」
そこまでいって紅孩児は、自分が預かった写真の小娘の顔が浮かんだ。その顔と全く同じ顔の女が目の前にいる。ということは・・・この女が探していた人物。排除物だった。


























「(ぅわ・・・本物に出会っちゃったよ・・・)」



























 紅孩児が呆然としているとき、は驚いた。悟浄と間違えて声をかけた人物が紅孩児だった。まぁ、紅孩児のことはやはり知っているし、結構好きなキャラなのではそんなに警戒することもなく話しかけようとしたが、ある重大なことに気が付いた。



「(この頃って・・・あ!!操られてるんだっけ!?)」



 そう、本の中ではこの頃紅孩児は余計な感情を失われ、戦うだけの身体になってしまっていた。だから、は自分も殺されるかもと思い、すぐに蒼褪めた。一歩後ずさると紅孩児が一歩近づいてきた。

「おい、お前・・・」

「わー!!私、何もしてませんし何も知りませんし何も見てません!てか、私の声聞こえてるのか分からないけど、殺さないでください!紅孩児様〜!!!」

 本の中のあの紅孩児を知っているのでかなりビクビクしてる。かっこ悪いと思いながらもまだ生きていたい。やりたいことはたくさんあるんだから。叫びながら紅孩児から逃げようと走り出した。けど、人間が妖怪に敵うはずなく、走っていた腕を掴まれてしまった。

「おい!!」

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」

「いい加減に落ち着け!!」

 そう叫ばれてビクッとした。は死刑台の上にいる気分で泣きそうな顔をしていた。それを見て、紅孩児ははっとして掴んでいた腕をそっと放してくれた。

「いや・・・その、怯えるのも無理ないな・・・しかし、俺の話も聞いてくれ」

「・・・え・・・?」

 ちゃんと話しが出来る?すごく困った目をしてる?

「あの・・・」

「何だ」

「貴方、ちゃんと自我を持ってますか?」

「・・・あぁ。そこら辺の妖怪よりも強いからな」

「ぁー・・・そう、ですか・・・」

 何だかストーリーがおかしい・・・どうして紅孩児はまだ無事なんだろう。がそんなことを考えていると、紅孩児が話しかけてきた。

「お前は・・・俺と会ったことあるのか?」

「・・・え?」

「いや、さっき叫んでたとき、俺の名前・・・」

「(煤i ̄□ ̄;)やばっ!!)」

 混乱し過ぎてこっちでは会ったことのない紅孩児の名前を呼んでしまったのだ。は冷や汗をかきながらしらばっくれようとする。
「な・・・何のことですか?」
「とぼけるな。何故お前は俺を知っているんだ?」
とても紅孩児を騙せるほどは精神的に強くない。しばらくが黙っていると、紅孩児がため息を付いた。

「・・・まぁいい」

「(いいのかい!!)」

「それよりも、お前」

「はい・・・」

「お前は何者だ?」

「・・・・・・・・・は?」


 驚きの質問には変な声を出してしまった。何者って、ただの人間だろう。まぁ、現実世界から来た、ってことだけがみんなと違うところだけどね。
「あの、見ての通り・・・人間ですけど・・・」
「・・・」
その答えを聞いて紅孩児は黙り込んでしまった。はそんな紅孩児を不安げに見ていた。そんな視線に気付かない紅孩児・・・どうしてこんな人間の小娘一人を殺さなくてはいけないのか、何がどう影響しているというのか、そればかりが気になってしまった。










「(・・・この状況・・・どうしよう)」












 は紅孩児を放って逃げるというのも紅孩児に悪い気がしてその場に座って考え込む紅孩児を観察することにしたのだ。



















あとがき
 紅孩児とご対面☆
やったよ〜!!
そして、三蔵一行は何処にいるんだろう…?
                                  2004.04.11


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