ドリーム小説

目的



 三蔵達がを捜している同時刻。
「(・・・どうしよう・・・)」
の目の前に何か考え込んでいる紅孩児。は逃げようにも逃げ切れないと分かっているので黙って様子を見ているしかなかった。
「(話・・・かけようかな?)あの・・・」
勇気を振り絞って声をかけた。すると、はっと気が付いたように紅孩児が顔を上げた。

「・・・何だ?」

「いや・・・何だ?ではなく・・・どうかしたんですか?」

「・・・あぁ、すまなかった。少し考え事をしていた」

「(そんな少しって程度のものじゃないでしょうに)」

 心の中で思ったが、あえて声に出さずに頷いた。
「もう用がないのでしたら私は帰りたいのですが・・・?」
控えめに言うと、紅孩児がをじっと見た。は少し怖くてビクッとして紅孩児から視線を逸らした。

























「三蔵一行のところへか?」





「ぇ・・・?」



























 どうして三蔵達と一緒だということを知っているんだろう?は疑問に思ったが、それよりも先に聞きたいことがあった。
「貴方は・・・何で自我を保ってるんですか?」
先ほど同じような質問をした。けど、やはり腑に落ちない。その質問に紅孩児は首を傾げながら話す。
「だからさっきも言っただろう。俺は・・・」
「貴方が他の妖怪よりも強いのは分かる。けど、そうじゃないの・・・」
自分でも何を言っているのか分からなくなってきた。原作が変わってしまうの?

























『なーんだか牛魔王蘇生の影響で次元にちょっとした歪みが生じて変なもんが三蔵一行達の世界に入ってきてんだよ』

























 前に聞いた言葉を思い出した。
「・・・次元の歪み・・・?」
それを考えると紅孩児がまだ自我を持っているということに説明がつくかもしれない。そう考えていると、少し身体が揺れた。
「おい、聞いてるのか?」
それは、紅孩児がの身体を揺すっていたから。










 悟浄は町外れでを捜し始めていた。木々が多くてあまり人が入らないらしく、周りに足跡がない。だから余計に目立った足跡が気になった。
「これは・・・か?」
少しの希望を胸に抱きながら悟浄は警戒して歩いていたのだ。気配も、足跡も見逃さないようにと。
 下を見ながら捜していると、微かな物音がした。その方向に視線を向けると・・・。
「・・・な!?」
視線の先には紅孩児に腕を掴まれていたの姿があった。悟浄は相手が相手だから怪我はさせないと分かっていたが、身体が勝手にを助けようと走り出していた。

























「っ!!」



























 が紅孩児に掴まれて驚いていると、悟浄の声がした。紅孩児も気が付いたらしく、その方向に視線を向けていたのだ。がその姿を確認しようと振り向こうとしたら。





―グイッ―





 思いっきり腕を引かれて何かに自分の鼻が当たった。痛い、と小さく言って顔を上げると、そこには予想した通りの人物がいた。
「悟・・・浄・・・?」
、大丈夫か!?」
心配したらしく、少し声を荒げてに聞くと、は思わず首を縦に振った。
「沙悟浄か・・・」
「こんなところに王子様が何をしに?」
少しイラついているのか、いつもと雰囲気が違っていた。その変化に紅孩児もも感じ取っていた。
「その女を捜しに来ただけだ」
「え、私を??」
今更だが、は紅孩児の目的を何も聞いていなかった。自分の中ではまた三蔵達に用があるのだと思い込んでいた所為でもあるだろう。
「あぁ」
「私に何の??」
が聞くと、紅孩児が言い辛そうに視線を逸らして、一息付いてからまたを見る。

























「お前を・・・殺しに来た」





















あとがき
 連続で更新です♪
やっと紅孩児と悟浄を会わせられました♪
もう今回はこれだけで満足vv(ぉぃ)
この先、どんな展開になるのかオレにも分かりません(苦笑)
                                  2005.08.04


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