数年後



 広大な大地を走る一台のジープ。
「腹減った〜!」
「だー、毎度毎度うるせぇんだよ!バカ猿!!」
「んだと!?ゴキブリに言われたくねーよ!」
「こんのぉ!」
「あはは、そろそろ静かにしてくださいね?僕の隣で怒りMAXの人が・・・」





―ガゥンッ―





「てめぇら、静かにできねぇなら俺が黙らせてやろうか!?」

「「ぅわ!!マジ当たるって!!」」

「今日も平和ですねぇ」
騒がしい四人組み。これがこの人達の第一印象だろう。だが、こんな四人も有名な人達なのだった。



「なぁ、次の町ってあとどのくらいなんだよ〜」
口癖が『腹減った』のこの健康児は孫悟空。


「それよりさ、もう煙草切れちゃったんだけど?」
赤い瞳と髪を持つ触角(?)が特徴の沙悟浄。


「丁度いいですから禁煙したらどうですか?」
一見優しいお兄さんだが、その笑顔の裏には何があるのか分からない猪八戒。


「どうでもいい。さっさと次の町へ向かえ」
先程『ガゥンッ』という銃声を放った見た目は美人、性格は鬼畜な玄奘三蔵。










 そう、この四人は今桃源郷で名前を知らない奴はいないだろうと思われるほどの有名人、三蔵一行なのだ。そして、有名が故に・・・。
「三蔵一行!!」
突如現れた妖怪!
「今日こそその経文を貰っていくぞ!!」
何十人もの妖怪が現れてきた。だが、三蔵一行は呆れたような顔をしている。
「・・・猿、行ってこい」
「え!?俺だけ?肉体労働は悟浄の特権だろ!」
「な・・・てめぇ!俺まで巻き込むな!!」
「食べてばかりだと太りますから悟空も遊んできたらどうですか?」
完全に妖怪達を無視。そんな三蔵一行に怒りがふつふつと込み上げてきている妖怪。





「どうせいつもみたいに弱いんだろー?」





 悟空のこの一言で切れた。
「てめぇら!!俺達を馬鹿にすんのもいい加減にしろ!!」
その掛け声をきっかけに妖怪たちは三蔵一行に向かって行った。



「げ、逆切れ?」
悟浄は錫杖を振り回し。



「というよりも、カルシウム不足ですね」
八戒は気孔を放ち。



「なぁ、誰が一番多く倒すか勝負しねー?」
悟空が如意棒を叩きつけ。



「ふん、勝手にしろ」
三蔵は昇霊銃をぶっ放す。










 かなりむちゃくちゃな戦い方だが、それぞれ的に当たっていて着実に敵を倒している。数分後には既に妖怪は全滅していた。四人はいつも連係プレーという戦い方はしないので倒し終わったらジープに集合することになっている。すっきりした表情で帰ってきた悟空と悟浄、それに八戒もストレスは発散されたらしい。三蔵に関しては面倒くさかったのだろうか、凄く機嫌が悪そうだ。
「なぁ、何人倒した?」
「俺は13」
「やったー、俺14!」
「僕は15ですよ?」
「八戒の気孔って範囲が広いからいいよなー」
悟空はジープに乗りながらそう文句をたれた。悟浄も悟空に続いてジープに乗った。
「そういえば、三蔵はどのくらい倒しましたか?」
八戒は三蔵も巻き込むつもりらしい。三蔵は八戒を睨んだが、効果がないことを知っていたため直ぐに諦めた。
「・・・18」
悟空や悟浄が『嘘だー!!』と騒いでいたら今度は鉛弾ではなく、ハリセンが脳天を直撃していた。
「黙れ!さっさと行くぞ」
「はいはい」
いつの間にか乗り込んでいた八戒がジープを運転し始めた。そう、また彼らは走り出すのだ・・・。





















「・・・くっ」
くくく・・・とある部屋に男の笑い声が聞こえてきた。その男の目の前にはパソコンがあり、画面には今の三蔵一行の姿が映し出されていた。
「本当に彼らは面白いねぇ」
画面をつけたままにして立ち上がった。





「さて、僕も楽しもうかな?ねぇ、光明?」





メガネをかけなおし、部屋を出た。ウサギのぬいぐるみを片手に持って。










「初のご対面と行きましょうか?





















あとがき
 第二弾は、三蔵一行のお話。
というか、名前変換…最後の一言だけじゃん!!
                                  2004.08.22


ウィンドウを閉じてください。