やってきました
静かな生徒指導室に一人の教師と一人の少女が向き合って座っていた。
「来てくれてありがとう、」
「いえ、私も以前から知り合いから氷帝のこと聞いていて興味があったんです」
教師である榊と淡々と話をしている女子を見て榊はため息をつく。
「しかし・・・私がこんな頼みをしたから君は一人暮らしをすることになってしまったのは・・・」
「先生、私は別に先生がそう言ったから一人暮らしを始めたわけではありません」
「・・・というと?」
「私、あのカタブツ兄さんにうんざりしていたんです。だから、ちょうどいい機会でした。むしろ、先生には感謝していますよ」
にっこりと笑いながら厳しい一言を放つ。流石の榊もそれには苦笑いを浮かべて相槌をうつ。話を切り替えようと榊は持っていた封筒を彼女に見せる。
「これが、この学校の校則、および見取り図・・・あと、他にも授業の内容などが書いてあるからあとで目を通しておくように」
「わかりましたー・・・」
彼女はパラパラとパンフレットを見ていく。すると、あるものが目に入った。
「・・・あの、先生?」
「どうかしたか?」
「異様にテニスコート、広くないですか?」
彼女が指を指しながらそのページを先生に見せる。
「あぁ、うちのテニス部は強いからな・・・そのくらいの設備は備えておかなければ練習にならない」
すごいなぁ・・・と思いながらまだその地図を見ている。すると、榊が話をしてきた。
「そんなに気になるなら早速テニスコートへ行ってみるか?」
「・・・先生、いいんですか?」
「今は放課後でもう部員も揃いだしているだろう。君を紹介するのにも丁度いいと思うが?」
その提案に少し悩みながらもそれもそうだと納得して頷く。
「では、私はこれから職員会議があるから先にテニスコートへ行ってなさい。私もあとから向かう」
「はい、分かりました。道も今見たので大丈夫でしょう」
「そうか。では・・・いってよし!」
榊がビシッと指を出口の方へ向けて決め台詞を言う。彼女はビクッとしながらも『失礼します』と言って教室を出た。
「・・・・・・か」
彼女、がいなくなってから改めてプロフィールを見る。少し見てから窓辺に立って朱くなり始めている外へ視線を移す。
は、入学手続きの為に来たので私服だった。そのためか、学校の生徒の視線が痛いほど彼女に刺さってくる。
「・・・これなら前の制服でも着てくればよかった・・・;」
少し後悔しながらも昇降口で靴を履き替えて地図を見ながらテニスコートへ向かった。が真っ先に思ったことは・・・。
「こ・・・この学校・・・広すぎだ――!!」
あとがき
テニプリ長編第一弾!
こんな始まりでいいのでしょうか;;?
というか、テニプリはコミックス持ってないのでおかしいところがあっても気にしないでください…(駄目な管理人め)
2005.03.11
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