ラブラブアイスvv
いつもと変わらずにある無限城。
「というわけで十兵衛、これからカキ氷を食べに行こうか♪」
「・・・は?」
鏡の突然の言い出しから始まった二人のデート(十兵衛はそう思っていないらしい)。無限城から出て此処は鏡が見つけたという喫茶店。
「ホンキートンクではないのか?」
「嫌だなぁ、十兵衛。みんなが知ってる場所に十兵衛を連れて行くと思う?此処は俺が最近見つけたお気に入りの場所だよ」
「・・・」
「十兵衛にしか教えないからみんなには内緒だよ?」
「・・・承知した」
「ありがと♪」
少しだけ二人だけの秘密だというのが嬉しく思う十兵衛。二人は、カウンター付近にある二人席に座ると、当初の目当てのカキ氷を頼んだ。
「けど、十兵衛とこうして出かけられて嬉しいよ」
「そうか?」
「勿論♪」
先程から十兵衛は周りの視線を気にしている。それはそうだ。目が見えない十兵衛には分からないが、このお店は少し雰囲気が落ち着いた感じ。デートには持って来いの場所だが、男二人で来るというのは珍しい。そんな感じで周りは二人を見ていたのだ。勿論、そんなことは十兵衛が知るはずもなく、鏡はそういうことを気にしないタイプなので普通にいられるのだ。
「お待たせいたしました♪」
しばらくすると、店員がやってきて鏡の前にブルーハワイ、十兵衛の前にイチゴのカキ氷を置いて去っていった。
「じゃあ、食べようか♪」
「あ、あぁ・・・」
鏡に言われて十兵衛がカキ氷を一口食べる。
「む・・・」
「十兵衛、どう?」
「・・・美味い・・・」
「それはよかった(可愛いなぁ♪)」
本当に美味しいらしく、十兵衛はカキ氷をパクパク食べる。その様子が普段の十兵衛ではなく、少し可愛く思えたりするので鏡はカキ氷を食べるよりも嬉しかったらしい。
「・・・ねぇ、そのカキ氷、一口頂戴?」
「構わないぞ」
さぁ、食べろ、と言わんばかりに十兵衛が器を鏡に寄せた。すると、いつもの笑い声が聞こえた。
「クスクス・・・違うよ、俺に食べさせて♪」
「な///!?」
「ほら、他の味が混ざると折角美味しいカキ氷に悪いだろ?」
「それもそうだな・・・」
「(あ、そう思うんだ♪)だから食べさせて♪?」
「承知した・・・///」
何故納得したのか分からないが、確かに味が混ざってはカキ氷に悪いと思った十兵衛は一掬いして鏡の口に入れる。
「ん・・・イチゴも美味しいね♪」
「あぁ・・・そうだろう・・・」
「じゃあ、今度はブルーハワイを十兵衛にも分けてあげるよ♪」
「狽「や、俺はいい!」
「さっきのお礼だよ♪」
「しかし・・・」
「いいからいいから♪」
なにやら強引にブルーハワイを貰うことになった。何となく恥ずかしくなってきた十兵衛は今まで以上に周りの視線が気になるようになってしまった。
「十兵衛、口開けて?」
「え、あ・・・こうか?」
言われた通りに口を少し開けると、いきなり鏡の方に引き寄せられてキスをされた。
「んっ///!?」
「・・・vv」
十兵衛が唇を離そうとしたら、口の中が冷たくなった。口に溜まった水をゴクッと飲むと、やっと唇を離してもらえた。
「鏡!貴様・・・///;」
「クス・・・ブルーハワイは美味しかったかな?」
「確かになかなか・・・って、そうではなくて!!」
「俺はスプーンでとは一言も言ってないよ♪?」
「な・・・」
「さ、食べ終わったし、帰ろうかvv」
「・・・///;」
ご満悦の鏡としてやられた・・・と落ち込む十兵衛が無限城に静かに戻っていった。
「そういえば十兵衛?」
「・・・何だ」
「さっき、口移し嫌だった?」
「・・・・・・嫌ではない・・・ただ・・・」
「ん?」
「周りに人がいて恥ずかしかっただけだ・・・///」
「そっか♪」