銀ちゃんの料理

 






 突然ですが。










「赤屍さん、風邪ひいちゃったんですか?」

「銀次君・・・大丈夫ですよ」










 赤屍は三日間連続で睡眠もとらずに仕事をしていた。そのうえ、雨まで降ってきたのだ。

「だめですよ?無理しちゃ・・・」

銀次は赤屍に小さな子供にするように説教をした。普通だったら赤屍はメスで切り刻んでいるかもしれないが、銀次が相手なので許せるのだ。

「私が入院するとは・・・信じられませんね」

「まーったくだ」

その声の主は銀次の相棒の蛮だった。そして、赤屍が入院したと聞いたひとが集まってきた。

「入院ですか。大変ですね」

「まったく、気をつけろよ」

「信じられないね。あの赤屍さんが入院・・・」

花月・士度(?)・雪彦などが赤屍に色々言い放ったのだ。うるさい、と思ったらしく密かに暗殺計画を考えた赤屍だった。

「私はもう退院しますよ?」

「どうしてですか?」

「私には普通の人とは違う血が流れてるんです。ですから処置の仕様がないので帰らせていただくのです」

「じゃあ、そしたらオレが赤屍さんの看病をしてあげる!」

そこにいた銀次親衛隊はギョッとした。

「銀次さん!駄目ですよ!!」

「危ないぞ!そんなやつのところにいたら!」

「俺と帰るぞ!」

「銀次君!僕と一緒にくるんだ!危ない!」

「みんなは黙ってて!赤屍さんが可哀想じゃないか!」

「銀次君はやさしいですね・・・v」

こうして、赤屍と銀次は赤屍の部屋へ向かった。蛮達はついて行こうとしたら銀次の電撃を食らって見失ってしまったのだ。

 





















―赤屍の部屋―

「赤屍さん、大丈夫?」

「ええ・・・すみません銀次君」

銀次は赤屍の額にあったタオルを取って新しいのを乗せてやった。

「いえ、赤屍さんが元気になってくれればオレ、嬉しいんです」

「銀次君、ありがとうございます・・・あの・・・銀次君?」

「はい」


























「・・・帰ってもらえますか?」


























 赤屍の言葉に驚いた銀次は暫し言葉をなくした。

「・・・あの、赤屍さん?何で・・・」

「いえ、私の風邪が貴方に移ってしまったらと思いまして・・・」

「赤屍さん・・・」

銀次は赤屍の自分を気遣う態度がすごく嬉しかった。


























「赤屍さん!オレ、今日は料理を作ってあげます!!」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」


























 赤屍の顔は青いというか、白くなっていた。

「銀次君・・・がですか?」

「はい!がんばります!!」

この時、さり気なく断らなかったことを後悔する羽目になるなんて思わなかった・・・。

「さって!台所、借りますね!!」

銀次は赤屍の返事を聞かずに部屋を出て行ってしまった。

「・・・いやな予感がしますね・・・」

 





















―台所―

「病人には何がいいのかな??」

銀次は初めての看病だったのでよく分からなかった。だが、かすかに夏実や波児に言葉を思い出していた。

「オレでも作れそうなのは・・・フレンチトースト・・・かな。まず、考えるより行動だね!」

もう少し考えてもいいと思うんだが・・・。

「・・・卵を・・・砂糖と塩・・・どのくらいかな??適量って??」

銀次はがんばっていた。赤屍のために・・・。

「混ぜたら、パンを付けて焼くのか・・・フライパンって、何処?」

赤屍に聞こうとしたが、病人なのでそこは諦めた。だから・・・。

「これでいいかな?鍋・・・油を注いで、そこで焼くのか・・・」

銀次は鍋に油を注いだ。コップ一杯分くらい・・・考えるだけで気持ち悪くなる・・・本当に赤屍はこれを食べるのか??

「ん〜・・・こんなものかな?いっか!」

パンに焦げ目も卵の色もなく、ただ油がしみ込んだパンにしか見えなかった。あ・・・油が滴ってる・・・怖い!!

「あと、牛乳を出しとこうっと!」

明るく準備をしていた。

 


























 「あっかばねさん!」

「・・・銀次君・・・?これは??」

「フレンチトーストです!病気にはこれがいいらしいですよ?」

「はぁ・・・そうなんですか?」

これがフレンチトーストなのか・・・?見たことがあるのはもっと黄色で少し焦げ目が付いていて、ふわふわしていて・・・だが、これはどうだろうか?油揚げを超えるほど滴っていて、色が変色している・・・ひそかに冷や汗が流れるのを感じた。

「どうぞ!」

「い・・・ただきます・・・」

赤屍は銀次の手料理が食べられるなら本望だと思い直して一口食べた。

「・・・どう?赤屍さん」

銀次は心配そうに赤屍を覗き込んだ。

「ええ・・・個性的な味でいいですね」

赤屍は銀次が覗き込んでいるというのが可愛く思い、そんなことを言ってしまった。

「よかった!オレ、初めてだったから心配だったんだ!」

銀次が嬉しそうでよかったと思う赤屍だった。

「銀次君、私はもう一眠りするので・・・」

「あ、お休みなさい!」

そう言って赤屍の頬にキスをした。それだけで赤屍は風邪なんかどこかに飛んでいきそうだった。そう浸っているといつの間にか銀次は赤屍の部屋を出て行っていた。帰ってしまったのだ。

「やれやれ・・・銀次君に今度料理のひとつでも教えておいたほうがいいですね」

そういいながらも銀次の料理を完食したのだ。











「これも一つの“愛”ですかね・・・v」











 こうして、翌日赤屍の風邪は治るものの、腹痛で倒れたのだ。

・・・合掌・・・。



















あとがき
 ……キモッ!!!!
書いてる間、かなりの気持ちで書きました。
コレをUPしようか悩みましたが…UPしてしまいました;;
………銀次争奪戦みたい??(ぉぃ)
                                  2005.04.02

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